担当者 | 越岡 康弘 | |
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学年・開講期 | 3年次 前期 [理工学部 航空宇宙工学科] | |
科目の種類 | 専門 | |
区分・単位 | 選択 2単位 | |
科目ナンバー | 2A312 |
ジェット機やロケットは、高温の燃焼ガスを噴出して推進力を得ています。また、宇宙船が地球に戻るとき大気との衝突で高温になった空気の流れに晒されます。宇宙では強い太陽光によって宇宙船は加熱されるので、特別な真空断熱手法が必要です。この真空断熱法は宇宙ロケットの液体燃料である液体水素や液体酸素の蒸発損失を抑制するための手段としても用いられます。このように、航空宇宙工学で直面する諸課題に対応するには、伝熱工学の知識が無くてはならないのです。この講義では設計者や研究者に必要な工学知識を身に付け実際に使えるように学ぶことを目指してください。
序論、熱伝導と熱伝導方程式、定常熱伝導、非定常熱伝導、強制対流熱伝達、自然対流熱伝達、熱放射、放射伝熱について解説します。
この科目は、ディプロマポリシーDP2に関連する科目です。
機械工学において伝熱学は基本の一つであり、熱を効率的に伝達したり、あるいは逆に熱伝達を抑制するために重要な役割を担っています。航空宇宙工学においても、高速飛行に伴う空力加熱、ジェットエンジン燃焼器やタービン翼・ディスクの冷却、ロケットエンジンにおける燃焼熱負荷と冷却、衛星本体の熱環境制御等伝熱学に関わる分野は数多くあります。本講義では伝熱の基本形態である、熱伝導、熱伝達、熱放射について取り扱いますが、これらの伝熱に関する基本的な概念の把握に努めましょう。
中間試験と定期試験の結果により評価します。それぞれの評価割合は、中間試験 30%、期末試験 70%、とします。
特に中間試験では、熱伝達現象の基本的な理解の確認を行いますので、その結果を踏まえて後半の講義の理解を進めるよう心掛けてください。
また授業の後半に練習問題のための時間を設け、次回の授業での解説を通じてフィードバックを行います。
また、練習問題の課題提出をもって、出席を確認します。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 相原利雄著、『エスプレッソ 伝熱工学』、裳華房ISBN-13: 978-4785360238 | ||
参考文献 |
伝熱工学の内容で対流熱伝達に関する部分は、流体力学の粘性流れや境界層流れに関する知識が基礎になっています。
予習では、次回講義の要点をメモして、授業時間内に確認するよう、準備をお願いします。また、復習では練習問題の解説を通じ、講義内容の理解が進んでいるかを確認し、必要に応じて教科書、或いは教員への質問を通じて確実に理解を進めていくようお願いします。
当該期間に45時間以上が上記の予習、復習に必要です。
授業や練習問題解説を通じ、物理的イメージが持てているかを確認し、何がわからないかをはっきりさせて、教科書や質問などにより、理解の積み残しをなくしていくよう、努力してください。
参考書:日本機械学会偏、JSMEテキストシリーズ 「伝熱工学」
回 | 授業内容 |
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第1回 | 伝熱学の基礎(熱と温度、内部エネルギー、熱力学の第2法則、伝熱の基本形態) |
第2回 | 熱伝導(フーリエの法則、熱伝導率) |
第3回 | 熱伝導方程式、熱伝導率、温度伝導率、熱伝導率測定法 |
第4回 | 定常熱伝導(一次元熱伝導、多層平板、円筒および球の半径流熱伝導) |
第5回 | 定常熱伝導(熱抵抗、熱通過率) |
第6回 | 定常熱伝導(拡大伝熱面、フィン) |
第7回 | 定常熱伝導(二次元熱伝導、フーリエ級数、形状係数) |
第8回 | 非定常熱伝達(一次元非定常熱伝導、ハイスラー線図) |
第9回 | 強制対流熱伝達(層流強制対流熱伝達、乱流強制対流熱伝達) |
第10回 | 自然対流熱伝達(層流自然対流熱伝達) |
第11回 | 中間試験 問題の解説 |
第12回 | 放射熱伝達(黒体放射、放射強度) |
第13回 | 放射熱伝達(実在物体の熱放射、灰色体) |
第14回 | 放射熱伝達(黒体系の放射伝熱) |
第15回 | 放射熱伝達(灰色体系の放射伝熱) |