担当者 | 近藤 直樹 | |
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学年・開講期 | 1年次 後期 [総合理工学専攻 博士前期課程(修士課程)] | |
科目の種類 | 専門 | |
区分・単位 | 選択 2単位 | |
科目ナンバー |
次のような内容を学習します。
(1)物質中の多電子系の量子力学の基礎
(2)物質と光の相互作用
(3)密度汎関数理論(DFT)
(4)DFTソフトウェアの使用方法
この科目は、ディプロマポリシー2と特に関連があります。
物質の持つ様々な有用な性質は、内部の電子たちの微視的な振舞いから定まります。この電子たちの振舞いを計算機上でシミュレートすることで、物質の性質の発現機構の理解や、より優れた物質の存在の予測などに役立てることができます。
本授業では、物質中の電子状態を計算するための理論的基礎を学び、物性計算の有力な手法である密度汎関数理論に基づいた計算プログラムを、自身で利用できるようになることを目指します。また、近年重要性が増している光励起下の物質の振舞いのシミュレーションについても学びます。
授業中の演習への取り組み(50%)およびレポート(50%)で評価します。
演習中はその場で助言を与え、レポートは提出の翌週に評価をつけて返却します。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 計算ナノ科学 | 大野かおる他編著 | 近代科学社 |
参考文献 | Computational Material Science: An Introduction | June Gunn Lee | CRC Press |
授業資料および参考書の対応する箇所を、授業前後でよく読むようにしてください(各1.5時間程度)。
なし。
回 | 授業内容 |
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第1回 | 量子力学基礎 |
第2回 | 多電子系, ハートリーフォック近似 |
第3回 | 密度汎関数理論(DFT) |
第4回 | 電子波動関数の表現方法1:原子・分子 |
第5回 | 電子波動関数の表現方法2:固体 |
第6回 | 自己無動着計算 |
第7回 | 力の計算, 第一原理分子動力学法 |
第8回 | 演習1:計算機環境の基本的な使い方 |
第9回 | 演習2:DFTソフトウェアによる電子状態計算 |
第10回 | 第2量子化 |
第11回 | 準粒子理論 |
第12回 | 時間依存密度汎関数理論(TD-DFT) |
第13回 | 演習3-1:TD-DFTソフトウェアによる光物性計算(線形応答領域) |
第14回 | 演習3-2:TD-DFTソフトウェアによる光物性計算(非線形領域) |
第15回 | まとめ |