自動車工学実験2
担当者磯貝 毅
学年・開講期3年次 後期  [理工学部 機械・精密システム工学科]
科目の種類専門基礎
区分・単位選必 2単位
科目ナンバー1L304

授業の概要(ねらい)

この授業では、以下の実験を通して、DP2、3、4、5に関する知識、技法、態度を修得します。
実験1.(機械工学実験と共通の実験テーマ)転がり軸受の起動摩擦:
転がり軸受の起動摩擦を測定して、起動摩擦係数と摩擦モーメントを求める。この実験を通じて軸受の基礎知識を得る。
実験2.(機械工学実験と共通の実験テーマ)管路系における圧力損失:
円管、オリフィス、ベンチュリ管内流れの圧力損失を測定し、管路系流動におけるエネルギー収支式を理解する。
実験3.(自動車工学コースの実験テーマ)自動車の故障診断とモード燃費・排出ガス計測
実車を用いた取り扱いの注意事項を学んだ後に、外部診断機を用いた故障診断法を学ぶ。その後にシャシダイナモメータを用いてモード燃費・排出ガス計測を行うことにより、自動車の性能評価法について修得する。
実験4.(自動車工学コースの実験テーマ)エンジン・車体振動計測実験
自動車メーカーでは、自動車の品質や快適性の向上のために振動を低減させる技術開発を行う。本実験は自動車の開発で行われているものと同等の手法により振動を測定し、評価する技術を習得する。また、エンジン振動の発生メカニズムを理解するとともに、車体に伝わった振動を減衰させる方法を考案して、実験により検証する。

授業の到達目標

理論的な学習と実験を行うことにより、機械工学・自動車工学の理解を深めます。
材料力学、流体力学、熱力学、機械力学の4力学と自動車工学に関する実験を行います。講義で学ぶ理論を実験で体験的に学習し、理解を深めます。実験を行うにあたり、安全の心得、実験方法、実験装置や測定器の取り扱い方を学びます。実験によって実験データを得、グラフにして表すなどして、実験結果の整理法を学び、現象について深く考察します。実験レポートを作成し、実験内容の理解を確実なものとします。この実験カリキュラムを通じて、課題を発見・分析する能力、問題解決能力、コミュニケーション能力を身につけます。

成績評価の方法および基準

レポートにより評価します。実験に出席しない人は、レポートの提出資格がありません。レポートを提出しない人は、実験そのものを放棄したものとみなした評価点となりますので、レポートは必ず提出してください。
レポートが不十分な場合は、〈再提出〉として返却します。レポートの修正すべき箇所を指摘しますので、その箇所を修正して提出してください。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書機械・精密システム工学実験
帝京大学理工学部機械・精密システム工学科産図テクスト
参考文献

準備学修の内容

講義で学んだ材料力学、流体力学、熱力学、機械力学の4力学、自動車工学、および数学、物理学に関する学習をしておいてください。また、実験テキストや配布資料などをよく読んでおいてください(約1.5時間)。

その他履修上の注意事項

テキストに書いてある“安全の心得”をよく守ること。体験型の学習であることを認識してください。自分の手を使って感じ、自分の目で見、自分の耳で聞き、自分の鼻で匂いを感じたことは貴重な経験になるはずです。特別の理由がない限り、全員履修するようにしてください。

授業内容

授業内容
第1回ガイダンス:安全の心得など重要な話、実験のテキスト配布、その他、があるので、必ず出席すること。
第2回学生は4班に分かれて、実験を行う。割り当てられた共通の1番目の実験テーマを行う。
第3回前回と同じ、割り当てられた実験テーマについて2回目の実験を行う。
第4回前回と同じ、割り当てられた実験テーマについて3回目の実験を行う。
第5回新たに割り当てられた共通の2番目の実験テーマについて1回目の実験を行う。
第6回前回と同じ、割り当てられた実験テーマについて2回目の実験を行う。
第7回前回と同じ、割り当てられた実験テーマについて3回目の実験を行う。
第8回新たに割り当てられた自動車工学コースの1番目の実験テーマについて1回目の実験を行う。
第9回前回と同じ、割り当てられた実験テーマについて2回目の実験を行う。
第10回前回と同じ、割り当てられた実験テーマについて3回目の実験を行う。
第11回前回と同じ、割り当てられた実験テーマについて4回目の実験を行う。
第12回前回と同じ、割り当てられた実験テーマについて5回目の実験を行う。
第13回前回と同じ、割り当てられた実験テーマについて6回目の実験を行う。
第14回最後に行った実験テーマについて15回目の発表会を行う。そのための準備、パワーポイントの作成を行う。
第15回発表会を行う。パワーポイントを使用して発表する。