担当者 | 阿部 弘之 | |
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学年・開講期 | 2年次 前期 [医療技術学部 柔道整復学科] | |
科目の種類 | 専門基礎 | |
区分・単位 | 必修 1単位 | |
科目ナンバー | 7B103 |
本講義では、今後学んでいく柔道整復学、内科学、外科学、整形外科学などの臨床科目の理解を深めることができるように、病理学の基本的事項を体系的に講義します。加えて、関連する解剖学・生理学の既習事項の定着を図ります。病理学は、解剖学・生理学などの純粋な基礎医学と、内科学・外科学などの臨床医学の橋渡しとなる基礎医学の一分野で、形態学を中心に、生理学・生化学・分子遺伝学など諸分野の手法を使用して、疾患の原因(病因)・病態を解明していく学問です。加えて、顕微鏡観察などの形態学的手法によって、病気の診断に寄与するという、臨床医学的業務も担います。解剖学・生理学で学んだ知識を基に、病理学を修めることによって、柔道整復学、内科学、外科学、整形外科学などの臨床科目をきちんと理解できるようになります。なお、病理学の学習事項全体を本講義で終えることはできませんが、残りは後期に履修する病理学の講義で扱うこととします。なお、この授業では、医療技術学部のディプロマポリシーのDP2、DP3と、柔道整復学科のディプロマポリシーのDP1、DP4に関する知識、態度を修得します。
1.現代医学における病理学の位置付けについて説明できる。
2.主要な病理形態学的検査法について説明できる。
3.細胞に生じる各種病的変化について、形態学・生理学の観点から説明できる。
4.組織(細胞が集まってできる構造で、これが組み合わさって脳、心臓などの臓器が形成されます)の各種病的変化について、形態学・生理学の観点から説明できる。
5.上記3、4に関連する解剖学・生理学の既習事項について、柔道整復師国家試験レベルの問題に60%以上の正答率で正解できる。
定期試験(80%)及び中間テスト(20%)の結果により評価します。なお、本科目の定期試験に於いては、解剖学・生理学の復習の回に述べた内容も必修問題として出題します。これらの問題の正答率が水準に達していない場合は合格できませんので、ご注意ください。試験問題に対する解説をLMSに掲載しますので、各自確認してください。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | (1) 全国柔道整復学校協会監修、病理学概論(改定第3版) (2) 全国柔道整復学校協会監修、解剖学(改定第2版) (3) 全国柔道整復学校協会監修、生理学(改定第4版) (4) 講義資料を配布すると共に、LMSを適宜利用して情報の伝達・共有を図ります。 | ||
参考文献 |
本講義で扱う病理学の内容をきちんと理解することは、柔道整復学、内科学、外科学、整形外科学などの臨床科目学修のためにとても重要なことです。また、本講義では解剖学、生理学の復習を行いますが、この2科目を2年次にしっかりと理解しておくことは、全ての臨床科目学修のために必須となります。主体的に取り組んで下さい。なお、授業時の質問に対してグループディスカッションして答えてもらいます。
回 | 授業内容 |
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第1回 | 病理学とは、疾病と症候の意義と分類 |
第2回 | 解剖学・生理学の復習(細胞の機能的構造1:細胞内小器官の構造と機能について復習します。) |
第3回 | 解剖学・生理学の復習(細胞の機能的構造2:細胞膜の構造と機能について復習します。) |
第4回 | 解剖学・生理学の復習(細胞の機能的構造3:DNAとタンパク質合成について復習します。) |
第5回 | 細胞傷害(退行性病変、代謝障害)1:萎縮について学びます。 |
第6回 | 細胞傷害(退行性病変、代謝障害)2:変性について学びます。 |
第7回 | 細胞傷害(退行性病変、代謝障害)3:代謝障害と疾病について学びます。 |
第8回 | 細胞傷害(退行性病変、代謝障害)4:壊死と個体・細胞の死について学びます。 |
第9回 | 中間テスト |
第10回 | 解剖学の復習(心臓・血管1:動脈系の構造について復習します。) |
第11回 | 解剖学の復習(心臓・血管2:心臓の構造について復習します。) |
第12回 | 解剖学の復習(心臓・血管3:静脈系・リンパ管系の構造について復習します。) |
第13回 | 生理学の復習(心臓・血管1:各種血管の機能について復習します。) |
第14回 | 生理学の復習(心臓・血管2:心臓の機能について復習します。) |
第15回 | 生理学の復習(心臓・血管3:末梢循環の調節について復習します。) |