Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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臨床心理学特論 岡本 潤子
必修  4単位
【臨床心理学専攻】 17-1-1360-3763-14

1. 授業の概要(ねらい)

 本授業は,春期に開講される臨床心理学特論です。
 前半は,心理臨床家になる勉強を始める出発点として「臨床心理学」の基礎を,テキストを用いて学びます。授業では,交替でテキスト及び資料を読み込んでレポートし,逐次,討論により疑問を出し合い,また,議論をしていきます。
 テキストの中で,他の必修・選択授業と重なる部分は割愛しますが,どのような立場での心理臨床家になるとしても,知っていなければいけない基礎が身に着くよう,貪欲に読んでいきます。
 授業の後半では,ひとを支援することを学ぶに際し,不可欠の視点である「家族」について学びます。

2.
授業の到達目標

 ① 臨床心理学の定義,および歴史について説明することができる。
 ② こころの働きを,異なる諸側面から説明することができる。
 ③ 家族療法の視点の基礎的な知識を得,各立場を説明することができる。
 ④ 自身が「家族」に対して抱いている立ち位置に気づき,家族に対する支援で生じ得る偏りを意識することができる。

3.
成績評価の方法および基準

 授業での状況(レポーターとしての準備・発表30%,フロアとしての討議への積極的参加20%)(50%),テスト(20%),レポート(30%)の割合で総合的に評価します。秋期に開講される臨床心理学特論を履修するためには,本授業の単位取得が必要です。

4.
教科書・参考書

 テキスト:小川俊樹・倉光修『臨床心理学特論』放送大学教育振興会
      中釜洋子『家族のための心理援助』金剛出版
 参 考 書:Trull,T.J.,&Prinstein, M. J.,『The Science and Practice of Clinical Psychology』 Wadsworth Cengage Learning
      Myers, D. G. 『Theory and Practice of Counseling and Psychotherapy』 Brooks/Cole

5.
準備学修の内容

 発表の担当者は,担当箇所の内容をよく理解した上で,レジュメや配布資料を人数分用意し,発表に備えます。発表は教科書を要約するのではなく,発展的に準備するようにしてください。
 担当以外の人は,必ず教科書と参考文献を読み,疑問や意見をふくらませて準備してください。

6.
その他履修上の注意事項

 教科書は,各人で早期に入手し,読み込んでください。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 イントロダクション。参考文献の配布。発表分担の担当・順番等。学期末レポートについての説明
【第2回】
 臨床心理学とは。定義,臨床心理士への道筋,倫理。
【第3回】
 発表と討論① 臨床心理学の歴史。臨床心理査定の歴史。
【第4回】
 発表と討論② 臨床心理査定の歴史。
【第5回】
 発表と討論③ 日本の臨床心理学の発展。
【第6回】
 発表と討論④ 心の働き1:意識と無意識
【第7回】
 発表と討論⑤ 心の働き2:行動論と認知論
【第8回】
 発表と討論⑥ 心の働き3:イメージと身体
【第9回】
 家族の発達,家族療法について
【第10回】
 発表と討論⑦ 文脈の視点について
【第11回】
 発表と討論⑧ 言動の視点について
【第12回】
 発表と討論⑨ ビリーフの視点について
【第13回】
 まとめ
【第14回】
 テスト
【第15回】
 振り返り