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授業の概要(ねらい) |
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本授業は,春期に開講される臨床心理学特論です。 前半は,心理臨床家になる勉強を始める出発点として「臨床心理学」の基礎を,テキストを用いて学びます。授業では,交替でテキスト及び資料を読み込んでレポートし,逐次,討論により疑問を出し合い,また,議論をしていきます。 テキストの中で,他の必修・選択授業と重なる部分は割愛しますが,どのような立場での心理臨床家になるとしても,知っていなければいけない基礎が身に着くよう,貪欲に読んでいきます。 授業の後半では,ひとを支援することを学ぶに際し,不可欠の視点である「家族」について学びます。
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2. |
授業の到達目標 |
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① 臨床心理学の定義,および歴史について説明することができる。 ② こころの働きを,異なる諸側面から説明することができる。 ③ 家族療法の視点の基礎的な知識を得,各立場を説明することができる。 ④ 自身が「家族」に対して抱いている立ち位置に気づき,家族に対する支援で生じ得る偏りを意識することができる。
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成績評価の方法および基準 |
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授業での状況(レポーターとしての準備・発表30%,フロアとしての討議への積極的参加20%)(50%),テスト(20%),レポート(30%)の割合で総合的に評価します。秋期に開講される臨床心理学特論を履修するためには,本授業の単位取得が必要です。
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教科書・参考書 |
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テキスト:小川俊樹・倉光修『臨床心理学特論』放送大学教育振興会 中釜洋子『家族のための心理援助』金剛出版 参 考 書:Trull,T.J.,&Prinstein, M. J.,『The Science and Practice of Clinical Psychology』 Wadsworth Cengage Learning Myers, D. G. 『Theory and Practice of Counseling and Psychotherapy』 Brooks/Cole
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準備学修の内容 |
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発表の担当者は,担当箇所の内容をよく理解した上で,レジュメや配布資料を人数分用意し,発表に備えます。発表は教科書を要約するのではなく,発展的に準備するようにしてください。 担当以外の人は,必ず教科書と参考文献を読み,疑問や意見をふくらませて準備してください。
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その他履修上の注意事項 |
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教科書は,各人で早期に入手し,読み込んでください。
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各回の授業内容 |
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【第1回】 | イントロダクション。参考文献の配布。発表分担の担当・順番等。学期末レポートについての説明 | 【第2回】 | 臨床心理学とは。定義,臨床心理士への道筋,倫理。 | 【第3回】 | 発表と討論① 臨床心理学の歴史。臨床心理査定の歴史。 | 【第4回】 | 発表と討論② 臨床心理査定の歴史。 | 【第5回】 | 発表と討論③ 日本の臨床心理学の発展。 | 【第6回】 | 発表と討論④ 心の働き1:意識と無意識 | 【第7回】 | 発表と討論⑤ 心の働き2:行動論と認知論 | 【第8回】 | 発表と討論⑥ 心の働き3:イメージと身体 | 【第9回】 | 家族の発達,家族療法について | 【第10回】 | 発表と討論⑦ 文脈の視点について | 【第11回】 | 発表と討論⑧ 言動の視点について | 【第12回】 | 発表と討論⑨ ビリーフの視点について | 【第13回】 | まとめ | 【第14回】 | テスト | 【第15回】 | 振り返り |
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