担当者 | 楯身 智志教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択必修 2単位 [史学科] | |
科目ナンバリング | HAA-404 |
前近代中国の正式な歴史書(正史)は、いずれも「紀伝体」というスタイルで編纂されている。「紀伝体」とは、王者・皇帝の年代記(紀)と人物の伝記(伝)を中心に歴史を記録する方法のことである。つまり、中国の歴史とは、戦争や反乱・災害などの「モノゴト」よりも、王や皇帝・政治家・将軍・商人などの「ヒト」に焦点を当てて、記録されていたことになる。歴史書というと難しい印象を受けるが、人物の伝記は比較的読みやすい。小説感覚で気楽に読むこともできる。本講義では、中国古代の正史である『史記』の伝を読み、偉大な業績を挙げた人物の半生を復元しつつ、歴史資料の使い方を学習する。
本講読では主に現代語訳を用いて人物を伝記を主体とする中国正史の特徴をつかむことを目的とする。具体的には、まずは教員主導で特定の伝記を読解・分析し、その読解・分析方法についてレクチャーする。その後、グループ学習を通じて少しずつ学生主体の読解に切り替えていく。教員主体から学生主体への切り替えについては、受講者の様子を見ながら臨機応変に対応する。受講者諸君は伝記の内容だけでなく、講読の進め方についても積極的に意見を出してもらいたい。教員が一方的に講義のスタイルを決めるのではなく、受講者と相談しながら、より適切な進め方を模索していきたいと考えている。積極的な発言を期待する。
・「紀伝体」で編纂された中国正史の特徴を理解する。
・中国古代の著名な人物の半生を歴史資料として整理・分析できる。
・歴史上の人物の業績を他人に分かりやすくプレゼンできる。
・講義中の発言 30%
・コメントペーパー 30%
・発表内容 40%
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 特になし | ||
参考文献 | 必要に応じて授業中に紹介する |
・自身が担当するか否かにかかわらず、発表で取り上げられる人物について基本的な情報を把握しておくこと。発表者だけでなく、視聴者側にも基礎的な知識がなければ、議論が成り立たない。議論が活発化するよう、各自努力すること。
・未知の物事について自ら積極的に調べる姿勢を身につけられるよう努力すること。
・授業中は分からないことや疑問に思ったことを積極的に質問すること。
回 | 授業内容 |
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第1回 | ガイダンス |
第2回 | 受講者の担当範囲および発表順番の決定 |
第3回 | 講師による読解1 |
第4回 | 講師による読解2 |
第5回 | 講師による読解3 |
第6回 | 講師による読解4 |
第7回 | 受講者による発表1 |
第8回 | 受講者による発表2 |
第9回 | 受講者による発表3 |
第10回 | 受講者による発表4 |
第11回 | 受講者による発表5 |
第12回 | 受講者による発表6 |
第13回 | 受講者による発表7 |
第14回 | 受講者による発表8 |
第15回 | 総括 ※オンライン |