心理療法は基本的なルールのもとに行われるが、クライエントを目の前にした時、そのやりとり一つ一つにマニュアルがあるわけではなく、その場に応じて心理職が考えて行動することが求められる。そのため、実際の事例を通して、クライエントとのやりとりや自身の関わり方を振り返り指導を受けることは、ケースの理解を深め、実践スキルを修得することにつながる。
本学心理臨床センターでの担当ケースを事例検討会に提出し、担当ケースのアセスメント、支援計画、支援の実際、評価などを総合的に検討する。事例検討会における事例提出者は事前の指導を十分に受けるととともに、事例提出後にも指導を受け、担当ケースの見立てや支援方針、支援結果の評価について、総合的な学習を積み重ねる必要がある。それらを通じて、(ア)心理に関する支援を要する者等に関する以下の知識及び技能の習得(1)コミュニケーション、(2)心理検査、(3)心理面接、(4)地域支援等、(イ)心理に関する支援を要する者等の理解とニーズの把握及び支援計画の作成、(ウ)心理に関する支援を要する者へのチームアプローチ、(エ)多職種連携及び地域連携、(オ)心理職としての職業倫理及び法的義務、について総合的に学修する。
以上の学修により、発表とディスカッションを通して、心理職としての態度や心理査定、面接技法、精神病理、チームとしての活動などへの理解を深め、視野を広げる。一方で、先の学修を行うために必要な文献を参照し、理論と実践の統合を図る。
(1)主体的な態度で事例検討会に参加することができる。
(2)事例発表に際して、事前に指導を受け、資料作成を含め十分に準備をして臨むことができる。
(3)守秘義務の遵守やクライエントの尊重といった心理職としての基本的な態度を修得する。
(4)発表と討議を通して、実践スキルを修得する。
事例検討会への参加態度(40%)、事例の発表・資料作成(30%)、最終レポート(30%)により、総合的に判断する。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | |||
参考文献 | 心理臨床家のための「事例研究」の進め方 | 山本力・鶴田和美編著 | 北大路書房 |
参考文献 | 新訂・方法としての面接-臨床家のために | 土井健郎 | 医学書院 |
参考文献 | 精神分析的心理療法の実践-クライエントに出会う前にー | 馬場禮子 | 岩崎学術出版 |
事前に参考文献を読み、心理療法に関する知見を深めておく。また、事例発表に際しては、事前に指導を受け、資料作成を含め十分に準備をして臨むこと。事例検討会後は、振り返りを行い、実習ノートを作成する。
主体的・積極的な態度で参加すること。
この科目は、公認心理師試験受験資格を得るために必要な科目である。
この科目は、臨床心理学専攻に特化した科目である。
回 | 授業内容 |
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第1回 | ガイダンス:事例検討会の進め方 |
第2回 | 事例からの学び(オンデマンド形式) |
第3回 | 事例検討会①:報告・検討を通じて事例の理解を深め、心理療法の実践を学ぶ |
第4回 | 事例検討会②:報告・検討を通じて事例の理解を深め、心理療法の実践を学ぶ |
第5回 | 事例検討会③:報告・検討を通じて事例の理解を深め、心理療法の実践を学ぶ(M1,M2合同) |
第6回 | 事例検討会④:報告・検討を通じて事例の理解を深め、心理療法の実践を学ぶ |
第7回 | 事例検討会⑤:報告・検討を通じて事例の理解を深め、心理療法の実践を学ぶ |
第8回 | 事例検討会⑥:報告・検討を通じて事例の理解を深め、心理療法の実践を学ぶ |
第9回 | 事例検討会⑦:報告・検討を通じて事例の理解を深め、心理療法の実践を学ぶ(M1,M2合同) |
第10回 | 事例検討会⑧:報告・検討を通じて事例の理解を深め、心理療法の実践を学ぶ |
第11回 | 事例検討会⑨:報告・検討を通じて事例の理解を深め、心理療法の実践を学ぶ |
第12回 | 事例検討会⑩:報告・検討を通じて事例の理解を深め、心理療法の実践を学ぶ |
第13回 | 事例検討会⑪:報告・検討を通じて事例の理解を深め、心理療法の実践を学ぶ |
第14回 | 事例検討会⑫:報告・検討を通じて事例の理解を深め、心理療法の実践を学ぶ(M1,M2 合同) |
第15回 | まとめ |