Web Syllabus(講義概要)

平成26年度

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心理学演習B 岡本 潤子
必修  2単位
【心理】 14-1-1360-3763-03

1. 授業の内容(Course Description)

 犯罪(非行)などの逸脱行動は,主観的には,ある種の必然性が認められます。言い換えれば,ある一定の心情状態や状況に陥ると,もはやその逸脱行動を防ぐことはできないということがあります。したがって,犯罪に先行して生じる,ある一定の心情状態や状況を,回避する判断や行動がなされていれば,そうした行動は生じなかったと考えられます。犯罪(非行)などの逸脱行動の主要因として「自己抑制力の不足」を指摘することが多いですが,その前段階でこの回避行動(判断)を適切に行うことができれば,犯罪(非行)が抑止できると考えられます。この,適切な回避行動(判断)を阻害する要因として,過度のフラストレーション,攻撃衝動の亢進,緊張,不安状態があり,その原因として「ストレス」が存在します。
 この授業では,「ストレス」を主たるテーマととして取り組みます。種々の文献を読み,ストレスの原因,種類,影響について認識を深め,ストレスを回避・克服する方法等について学習します。
 また,授業内では,ストレスについての質問質問紙調査などを体験してもらいます。自分を知る貴重な体験を,味わってもらえたらと思います。

2.
授業の到達目標(Course Objectives)

 ① ストレスの原因,種類,影響,対処方法等について理解することができる。
 ② ストレスをめぐる社会病理的な諸問題について視野を広げるだけでなく,自分自身のストレスについても検討する時間を体験する。
 ③ 自身が積極的に参加するだけでなく,班別で協力して課題に取り組むことができる。

3.
成績評価方法(Grading Policy)

 出席状況(30%),発表と討論への参加(40%),レポート(30%)の割合で総合評価を行います。

4.
テキスト・参考文献(Textbooks)

 テキストは指定せず,資料は適宜プリントを配布します。
 参考図書:中野敬子 著『ストレス・マネジメント入門』

5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)

 班別に「ストレスマネージメント」に関するテーマを選択して,その分析・考察の結果を発表し,論述する形式で授業を進めるので,グループ内で役割分担,資料作成,発表方法等について綿密に打ち合わせ,効率的に意見発表が進められるよう工夫してください。

6.
学生への要望・その他(Class Requirements)

 各自が工夫をして,楽しんで発表してください。発表者以外の参加者の積極的な議論を期待します。

7.
授業の計画(Course Syllabus)

【第1回】
 授業のガイダンス
  授業の進め方,班別テーマ,発表順序・方法等
【第2回】~【第15回】
 発表と討論
 (テーマの例)
  ストレッサーの種類
  精神的ストレス反応と身体的ストレス反応
  ストレス対処と個人特性
  ストレスを克服する方法,など