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授業の内容(Course Description) |
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非行を行った少年に対する処遇は,社会の「子ども観」を映す指標です。それは,時代により変化し,人権についての意識や,人間関係の科学についての態度を反映し,国家経済や政治の影響も大きく受けています。非行少年の立ち直りを有効に実現することは,肯定的な人間観の共有に資するだけでなく,社会防衛の視点からも極めて重要なことです。 しかし,非行少年への処遇に,社会は大きな関心を寄せているとは限りません。「非行少年の更生」「立ち直りへの支援」は,他人事としてとらえられがちであり,敬遠される話題になりがちです。 本授業では,まず,非行少年に対する処遇の歴史的背景,理論を学んだ後,各関係機関で行われている働きかけの現状とその理論を概括していきます。リスク・アセスメントについての考え方,諸外国の制度や処遇,国連における条約や準則なども視野に入れ,現在の日本における非行少年の処遇の成果及び問題点について検討していきます。 本授業は,春期の授業「少年非行の要因」での学習を前提としています。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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① 授業に参加し,非行少年に対する処遇の実情と,その理論を理解できる。 ② 処遇の背景に存在する子ども観,人間観を理解できる。 ③ 社会の一員としての自分の「非行少年の処遇」についての姿勢を考察し,表現できる。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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定期試験の成績(70%)と授業への参加状況(30%)を総合して評価します。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキストは使用せず,講義に際してプリントを配布します。 参考図書:『平成24年版犯罪白書』法務総合研究所編集 『法と心理学の事典』越智啓太外編集,朝倉書店
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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参考図書に限らず,関連する書物,新聞,専門誌などを興味を持って読み,関心を広げてください。授業の中でも,非行少年の処遇についての体験談の参考文献などを紹介します。 授業にあたっては,配布するプリントを確認し,授業時必ず持参するようにしてください。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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配布するプリントは概要なので,講義により内容を理解するようにしてください。 授業中の私語や,他の学生の迷惑になる行為は慎むように。 なお,教室の大きさにあわせ,受講者数を制限する可能性があります。その場合は初回の授業の出席に基づいて決めていきますので,受講を予定している人は,必ず出席するようにしてください。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 ガイダンス,処遇の基本概念について 【第2回】 少年事件の取り扱いの流れ 【第3回】 非行少年に対する処遇の歴史 【第4回】 家庭裁判所における少年審判 【第5回】 少年法の改正と処遇への影響 【第6回】 児童相談所,児童自立支援施設での少年への関わり 【第7回】 少年鑑別所における少年への関わり 【第8回】 保護観察所の処遇 【第9回】 少年院における処遇 ① 【第10回】 少年院における処遇 ② 【第11回】 少年院における処遇 ③ 【第12回】 リスク・アセスメントと処遇 【第13回】 諸外国の制度や処遇 【第14回】 国連における少年非行に対する姿勢 【第15回】 まとめ
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