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授業目標 |
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流体の運動は航空機の飛行ばかりでなく、産業機械・交通機関の運転、土木建造物への影響、また地球環境や生活環境でも重要な働きをしています。それぞれの流れの場を把握することで飛行機に働く揚力など物体が流体から受ける力を明らかにすることができます。このためには流体が持つ様々な性質、すなわち慣性、粘性、圧縮性、渦、乱流などについて学び、その中で何が運動を支配しているのかが理解できることが必要です。本講義は流体力学の入門として流れの基本事項を学びます。
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2. |
授業概要 |
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気体、液体の流体力学的な性質、静止流体の力学、層流と乱流、流れの相似則、流体の粘性と境界層、ポテンシャル流と揚力、管路の流れと圧力損失、流体計測法
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3. |
準備学習(授業時間外の学習) |
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流体力学は習得するのに時間がかかる教科ですので、疑問点は繰り返し考えたり質問をして知識を身に着けていきましょう。また、教科書以外の専門書に載っている図なども多く参考にし、理解の助けにすることに心がけましょう。あらかじめ教科書を読み疑問点などをノートに取っておくとよいでしょう。授業で取ったノートのなかにおいてもわからない点はチェックマークをつけ、繰り返し理解を深める努力をしましょう。
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4. |
授業計画 |
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【第1回】:流体の性質と流れの実例 (1) 【第2回】:流体の性質と流れの実例 (2) 【第3回】:流体の静力学 【第4回】:流れの基礎 (1)(流線と流管、定常流と非定常流、層流と乱流、レイノルズ数) 【第5回】:流れの基礎 (2)(非圧縮性流体と圧縮性流体、流体の回転と渦、循環) 【第6回】:1次元流れ (1)(連続の式、エネルギの保存、ベルヌーイの式) 【第7回】:1次元流れ (2)(運動量の保存の式とその応用) 【第8回】:粘性流体の流れ(ナビエストークス方程式、層流と乱流の速度分布) 【第9回】:境界層の考え方(速度分布、境界層の剥離、潤滑の理論) 【第10回】:管路の流れと圧力損失 【第11回】:物体まわりの流れと抗力 【第12回】:物体まわりの流れと揚力の発生 【第13回】:理想流体の流れ 【第14回】:流れの計測 【第15回】:演習問題
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成績評価の方法、基準 |
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期末試験によります。
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使用テキスト及び使用教材 |
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中山泰喜著、改定版「流体の力学」、1998年(養賢堂)
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その他 |
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練習問題では関数電卓を使いますので、各自使い方を練習しておきましょう。 グループディスカッションなどで理解を深めましょう。また、人に教えてみるということで自分自身理解が深まります。 流体の流れとはどんなものかを知ることです。今後、空気力学1以降を学ぶ準備となります。 参考図書として、日本機械学会編、石綿良三、根本光正著、”ブルーバックス 流れのふしぎ”、講談社 が面白いです。
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