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授業の内容(Course Description) |
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公共経済学は、政策課題を経済学的な視点から考えることを基本とする。ある程度確立された分析手法があるため、その手法を身につけて政策課題を経済学的な視点から議論できるようになることを目的とする。 授業は基本的にレジュメを使って行う。理解を深めるためにできるだけ具体例を多く用いて、その具体例をベースに理論について学習する。数式はできるだけ使わずに図表を用いて説明を行う。また、試験対策として14・15回の授業において総復習をする予定である。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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この授業における到達目標は以下のとおりである。 (1)政府の行う政策課題について、経済学的な視点から議論することができる。 (2)日本の公共部門のもつさまざまな課題について自分の意見を述べることができる。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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提出物・宿題20%、期末試験80% その他、授業への参加度、質問なども考慮する。試験のウエイトが高いので、しっかりと授業を聞いて内容を理解する必要がある。 期末試験はレジュメ等の持ち込み可とする。
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキストは特に指定しない。参考文献は以下の通り。 林正義・小川光・別所俊一郎(2010)『公共経済学』有斐閣アルマ。 スティグリッツ・ウォルシュ(2012)『入門経済学(第4版)』(第7章:公共部門)東洋経済新報社。
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5. |
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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基本的に予習をする必要はない。復習については以下の3点に注意しながら行ってほしい。 (1)新聞やニュースで関連する記事に目を通し、自分の考えを持つこと。 (2)授業の際に扱った専門用語を覚えること。 (3)授業で扱った理論について確認すること。
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6. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
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本講義は、ミクロ経済学の応用分野であり、経済学的手法を公共政策に応用させたものである。したがって無差別曲線や予算線といった基本的なミクロ経済学の知識があることが望ましい。ただし、授業では適宜、ミクロ経済学の復習をする予定である。 政策に対する議論は、とかく感情的・主観的になりやすいが、この授業を通じて経済学的な視点から政策に対する議論ができるようになると思う。やや難しい部分もあるが、がんばってついてきてほしい。
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7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 イントロダクション(公共経済学とは何か。経済学的な思考方法) 【第2回】 市場均衡の効率性(部分均衡分析での効率性分析、課税による非効率の発生) 【第3回】 公共財1(性質と最適供給方法、リンダールメカニズム) 【第4回】 公共財2(道路政策) 【第5回】 環境問題(共有地としての環境、環境税、排出権取引) 【第6回】 外部不経済1(金銭的・技術的外部性、市場均衡) 【第7回】 外部不経済2(市場均衡と最適均衡) 【第8回】 外部経済(市場均衡と最適均衡、コースの定理) 【第9回】 課税理論(従量税と従価税)と租税の帰着 【第10回】 租税制度(主な租税の制度・事情) 【第11回】 最適課税(ラムゼイの最適課税、必需品・奢侈品に対する課税) 【第12回】 課税の誘因効果(代替効果と所得効果) 【第13回】 租税政策と日本の財政事情 【第14回】 総復習1 【第15回】 総復習2
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