1. |
授業の内容(Course Description) |
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初等教育とは、子どもたちの幼児期・児童期にほどこされる教育であり、子どもたちのその後の人生を決定的に方向づける、非常に重要な責任をになう教育段階である。そこでの教育を担う教師たちはそれゆえ、この責任を自覚し、初等教育とは何か・初等教育ですべきことは何か・初等教育に何ができるかなどといった点について明確なヴィジョンをもっている必要がある。 本講義では、初等教育の理念・制度や歴史、そこで生じる問題、子どもの発達と学習、幼保小連携の課題など、様々な知識と論点を学ぶことを通して、上述の点に対し明確な見通しをもてるようになることをめざす。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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①初等教育をめぐる様々な知識と論点を把握している。 ②初等教育とは何か・初等教育がすべきこと・できることは何かといった点について明確な見通しをもっている。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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・平常点(各講義の最後に提出する小レポート):30% ・最終試験:70%
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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【テキスト】 特に指定しない。毎回の講義でレジュメや資料を配布する。 【参考文献】 講義のなかで適宜紹介する。
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5. |
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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・毎回の講義内容はたがいに関連しあっており、すでに講義した内容を前提にそれ以降の講義がおこなわれる。受講者は前回の講義で配布された資料を読み込み・復習したうえで次回の講義に臨むこと。 ・あらかじめ資料や文献を配布し、その読解を宿題とすることがある。その場合にはただ機械的に読むのではなく、そこから自分なりの意見を引き出すような読みをおこなうこと。
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6. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
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・意見を求めたとき、臆さず進んで意見を表明するような積極的な態度で参加してほしい。 ・理由なく講義を欠席した場合、その回の資料は再配布しないので注意すること。
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7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 オリエンテーション――初等教育の意義と役割 【第2回】 初等教育の理念と制度(1)――幼稚園と保育園について 【第3回】 初等教育の理念と制度(2)――小学校について 【第4回】 学校と義務教育の歴史(1)――イギリスにおける義務教育成立とモニトリアル・システム 【第5回】 学校と義務教育の歴史(2)――日本における義務教育成立と「学校」の輸入 【第6回】 学校と義務教育の歴史(3)――教育改革と義務教育の変遷 【第7回】 子どもの発達と学習(1)――0歳~6歳まで 【第8回】 子どもの発達と学習(2)――6歳~12歳まで 【第9回】 幼保小連携の課題(1)――なぜ連携する必要があるのか? 【第10回】 幼保小連携の課題(2)――実践事例から学ぶ 【第11回】 幼保小連携の課題(3)――実践事例から学ぶ 【第12回】 義務教育の問題(1)――教育費の問題 【第13回】 義務教育の問題(2)――機会不平等の問題 【第14回】 義務教育の問題(3)――――いじめ・スクールカースト・不登校 【第15回】 おわりに――講義全体のまとめと確認
(注:上記計画は、受講者の学習状況や問題関心に応じて変更することがあります。)
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