1. |
授業の概要(ねらい) |
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発達途上にある子どもの心の問題は,発達心理学の知見に基づいて考えることが不可欠である。本講義では,子どもの様々な心の問題を発達的視点に立って考え,発達支援の基本的観点と様々な問題についての対応について論じる。
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2. |
授業の到達目標 |
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・子どもの心の問題に対する「発達的視点」を身に着ける。 ・子どもの心の問題について,アセスメント法を知る。 ・子どもの様々な心の問題を理解し,対応を知る。
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3. |
成績評価の方法および基準 |
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期末試験(持ち込み不可)60%と,授業中に行う小レポート(40%)によって評価する。
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4. |
教科書・参考書 |
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参考文献 下山晴彦・丹野義彦(2001)『講座 臨床心理学5 発達臨床心理学』 東京大学出版 本郷一夫・金谷京子(2011)『シリーズ臨床発達心理学・理論と実践 第1巻 臨床発達心理学の基礎』 ミネルヴァ書房 大石史博・西川隆蔵・中村義行(2005)『発達臨床心理学ハンドブック』 ナカニシヤ出版 その他,授業の中で適宜,示します。
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5. |
準備学修の内容 |
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授業の計画に従って,事前に示されたテーマについて考えたり調べたりして,意見や考えをもって授業に参加してください。その内容を小レポートとして発表してもらうことがあります。
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6. |
その他履修上の注意事項 |
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本講義は,発達心理学の知識があることを前提として行います。発達心理学をあらかじめ受講していることが望ましいですが,熱意のある方は独自に学習して受講されてもかまいません。 私語など,他の受講生の妨げとなる行為を慎んでください。 授業に関連した調査研究の協力を求めることがあります。
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7. |
各回の授業内容 |
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【第1回】 |
臨床心理学と発達心理学 ・発達臨床心理学と発達支援 |
【第2回】 |
発達的視点とは ・個としての発達,関係の中での発達 |
【第3回】 |
子どもの発達 ・児童期・青年期までの子どもの発達過程 ・生涯発達の中の子ども期 |
【第4回】 |
発達支援の基本的視点 ・生物・心理・社会モデル ・包括的アセスメント・包括的支援 |
【第5回】 |
発達のアセスメント ・フォーマルアセスメント・インフォーマルアセスメント |
【第6回】 |
事例1:落ち着きがない子どものアセスメント |
【第7回】 |
発達障害 ・発達の障害とは何か ・診断名と障害特性 |
【第8回】 |
関係性の障害 ・アタッチメントの発達とアタッチメント障害 |
【第9回】 |
虐待による発達の障害 ・トラウマ関連障害と関係性の障害 |
【第10回】 |
事例2:対人関係が気になる子ども |
【第11回】 |
子どもの問題行動 ・外在性問題行動・内在性問題行動 ・問題行動の機能分析 |
【第12回】 |
様々な発達支援・子どものへの心理療法 |
【第13回】 |
環境からのアプローチ ・環境調節 ・親支援・支援者支援 |
【第14回】 |
事例3:高機能の発達障害児 |
【第15回】 |
まとめとテスト |
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