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授業の概要(ねらい) | 
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 教育原理とは、教師になるために知っておか「ねばならない」とされている知識である。しかしそれだけでなく、そうした「義務性」を超え、将来教師になったとき大いに役に立つ「有用性」をもった知識でもある。  教育「原理」とは、教育という営みを背後から支え成り立たしめている、様々な種類のものごとたちのことである。そうした数々の原理を学ぶことは、私たちが縛られ、しばしばそこに留まってしまう常識から距離をとり、多様な視点からみずからの教育を見つめ・課題を明瞭にし・その解決策を考えるための、「反省する力」を与えてくれるからである。  本講義では、そうした反省する力を身につけるために、教育の制度的基盤・歴史的背景・国際比較・社会的機能・コミュニケーションの構造など、多角的な視点から教育の「諸」原理を学んでいく。
		 
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授業の到達目標 | 
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 ①教育を成り立たしめている(成り立たしめてきた)様々なものごと=原理についての豊富な知識を身につけている。  ②そうした知識を活かし、現行の教育のありかたに問題を提起することができる。  ③同様に、現行の教育のありかたをめぐる問題に解決策を提示することができる。
		 
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成績評価の方法および基準 | 
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 ・中間レポート(orグループワークの成果物):40%  ・最終試験:60%
		 
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教科書・参考書 | 
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 【テキスト】  特に指定しない。毎回の講義でレジュメや資料を配布する。  【参考文献】  ・汐見稔幸ほか編著、2011、『よくわかる教育原理』ミネルヴァ書房。  ・田嶋一・中野新之祐・福田須美子・狩野浩二、2011、『やさしい教育原理 新訂増補版』有斐閣アルマ。  ・筒井美紀・遠藤野ゆり、2013、『教育を原理する――自己に立ち返る学び』法政大学出版局。
		 
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準備学修の内容 | 
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 ・毎回の講義内容はたがいに関連しあっており、すでに講義した内容を前提にそれ以降の講義が行われる。受講者は前回の講義で配布された資料を読み込み・復習したうえで次回の講義に臨むこと。  ・あらかじめ資料や文献を配布し、その読解を宿題とすることがある。その場合にはただ機械的に読むのではなく、そこから自分なりの意見を引き出すような読みを行うこと。
		 
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その他履修上の注意事項 | 
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 ・授業中に意見を求めたときなどには、臆さず進んで意見を表明するような積極的な態度で参加してほしい。  ・理由なく講義を欠席した場合、その回の資料は再配布しないので注意すること。
		 
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各回の授業内容 | 
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| 【第1回】 |  |  オリエンテーション――教育の「原理」を学ぶ意義 |  | 【第2回】 |  |  教育の制度的基盤(1)――教育法と権利・義務 |  | 【第3回】 |  |  教育の制度的基盤(2)――学校と生涯学習の体系 |  | 【第4回】 |  |  教育の制度的基盤(3)――障害児教育制度と私学制度 |  | 【第5回】 |  |  歴史のなかの教育(1)――古代と中世 |  | 【第6回】 |  |  歴史のなかの教育(2)――近代と現代 |  | 【第7回】 |  |  教育を支える「近代」の思想(1)――ロックとルソー |  | 【第8回】 |  |  教育を支える「近代」の思想(2)――ペスタロッチとフレーベル |  | 【第9回】 |  |  教育を支える「近代」の思想(3)――新教育と子ども中心主義 |  | 【第10回】 |  |  学校の国際比較(1)――欧米の学校風景 |  | 【第11回】 |  |  学校の国際比較(2)――アジアの学校風景 |  | 【第12回】 |  |  学校の社会的機能(1)――社会化と選別・配分 |  | 【第13回】 |  |  学校の社会的機能(2)――個の尊重と機会平等のジレンマ |  | 【第14回】 |  |  学級のコミュニケーション的基盤―――幼稚園と小学校をつなぐ「学び」の基礎構造 |  | 【第15回】 |   おわりに――講義全体のまとめと発展  (注:上記計画は、受講者の学習状況や問題関心に応じて変更することがあります。) |   
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