Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

ひとつ前のページへ戻る 教授名で検索

 
科目ナンバリング:
臨床心理実習 花嶋 裕久
必修  2単位
【臨床心理学専攻】 18-1-1362-4641-001

1. 授業の概要(ねらい)

 修士2年次必修のこの授業では,各院生が実習を行っている心理臨床センター及び学外実習施設について,その体験を全員で話し合いながら深め,お互いに学びあう。そのことによって,実際に心理臨床家として活動するための知識やスキル,心理に関する支援を要する者等の理解とニーズの把握及び支援計画作成,公認心理師含む心理職としての職業倫理及び法的義務への理解,リスク管理などを身に付ける。また,心理職がどのように他職種と連携し,クライエントをアセスメントし,心理職としての役割を担っているのかについて,さまざまな観点から討論する。
 前期では,討論によって実習の体験を深め,学生同士で共有しあうことを重視する。
 後期では,大学院修了後の心理臨床家としてのキャリア形成の在り方について検討する場も設ける。また,M1との合同検討の機会を設け,お互いに学びあう。

2.
授業の到達目標

 この授業を経て,実際に臨床現場で働くことが可能なレベルを目指し,次の目標を達成する。
  1.心理臨床センターでクライエントを担当することによって,心理面接及びマネジメントの実際を理解し,さまざまなクライエントのアセスメントまた支援方法について体得する。
  2.心理臨床センターでの運営実習を通じて,相談機関の運営方法や受付などのマネジメント業務,他のスタッフとのチーム構築(コミュニケーション含む)など,実際に働く上において最低限必要なことを身に付ける。
  3.学外機関の実習において,さまざまな施設での支援の在り方の全体像を把握するとともに,心理職の役割やチーム連携の在り方について理解する。また,その内容を適切に表現できる。
  4.他の院生が発表するケースや実践事例について,十分に傾聴し,その内容を共感的に理解するとともに,自らの心に中に生じたことを表現し,建設的な意見を出して参加できる。

3.
成績評価の方法および基準

 授業の到達目標に照らし合わせて,事例の発表方法や討議への参加などを総合的に評価する。

4.
教科書・参考書

 『面接法』熊倉伸宏 著 新興医学出版社(2002)
 『精神科における予診・初診・初期治療』笠原嘉 著 星和書店(2007)
 『新訂 方法としての面接』土居健郎 著 医学書院(1992)

5.
準備学修の内容

 心理臨床センターでのクライエントとの関わりについては,スーパービジョンを通して理解を深めておくとともに,学んだことを本授業の中で語れるようにしておく。学外施設での実習で学んだ内容は,実習レポートとして体験をまとめ,その内容をいつでも本授業の中で語り話しあえるようにしておくこと。
 発表日に資料を作成し,当日配布すること。

6.
その他履修上の注意事項

 修士1年次の「臨床心理基礎演習」の単位を修得したものが履修できる。
 自分のクライエントとの関わり,また,実習施設での体験を発表するために準備をするところから,まず,クライエントや施設の機能や役割に対する理解がより深まるであろう。また,他の学生が実施している実習から,さままざな心理臨床の在り方を学び,各施設の特徴を理解する。クライエントとの関わりや実習体験を発表することは,グループに対して自分を一部,さらけ出す必要も生じる場合があり,痛みを伴うこともあるかもしれないが,良き臨床家となるためには必要なプロセスである。この授業に参加するものは,発表者が発表を行ったことで,臨床家として育っていくエネルギーがわくような体験となるよう,よきファシリテーターとしての在り方も考えた意見を深めてほしい。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 前期オリエンテーション(発表日の分担)
 各週,2~3名の学生が実習体験を報告し,グループスーパービジョンを受ける。
【第2回】
 心理臨床センターでの受付・インテーク陪席験の振り返り
【第3回】
 心理臨床センターでの受付・インテーク陪席の振り返り
【第4回】
 心理臨床センターでの受付・インテーク陪席の振り返り
【第5回】
 学外実習での体験の振り返り
【第6回】
 学外実習での体験の振り返り
【第7回】
 学外実習での体験の振り返り
【第8回】
 学外実習での体験の振り返り
【第9回】
 学外実習での体験の振り返り
【第10回】
 心理臨床センターでのクライエント面接の振り返り
【第11回】
 心理臨床センターでのクライエント面接の振り返り
【第12回】
 心理臨床センターでのクライエント面接の振り返り
【第13回】
 心理臨床センターでのクライエント面接の振り返り
【第14回】
 M1と合同検討会:実習による学びを深める。SSTの実施に向けて
【第15回】
 前期のまとめ
【第16回】
 後期オリエンテーション(発表日の分担)
 各週,2~3名の学生が実習体験を報告し,グループスーパービジョンを受ける。
【第17回】
 心理臨床センターでの実習・学外実習の振り返り
【第18回】
 心理臨床センターでの実習・学外実習の振り返り
【第19回】
 心理臨床センターでの実習・学外実習の振り返り
【第20回】
 心理臨床センターでの実習・学外実習の振り返り・M1との合同検討会
【第21回】
 心理臨床センターでの実習・学外実習の振り返り
【第22回】
 心理臨床センターでの実習・学外実習の振り返り
【第23回】
 心理臨床センターでの実習・学外実習の振り返り
【第24回】
 心理臨床センターでの実習・学外実習の振り返り
【第25回】
 心理臨床センターでの実習・学外実習の振り返り・M1との合同検討会
【第26回】
 心理臨床センターでの実習・学外実習の振り返り
【第27回】
 心理臨床センターでの実習・学外実習の振り返り
【第28回】
 心理臨床センターでの実習・学外実習の振り返り
【第29回】
 修了生(ゲストスピーカー)との修了後の心理臨床家としての歩みについての討論会
【第30回】
 後期のまとめ