Web Syllabus(講義概要)

2019年度

ひとつ前のページへ戻る 教授名で検索

 
中小企業特論(Small and Medium-sized Enterprises Advanced Course) 山本 健兒
1年 前期 基礎科目選択 2単位
【専地前・前期】 19-3-1454-4694

1.
授業の概要(ねらい)・ディプロマポリシーとの関連

 日本における中小企業研究、特に製造業におけるそれに関する研究の到達点と今後の研究展望を図ることがこの授業の狙いです。この授業は経済学研究科のディプロマポリシーのうちDP1「専攻が掲げる理論と実務に関する基礎知識と高度な専門知識及び研究方法を身につけ」、DP2「専門的なディスカッション能力・・・を身につけ」ることに関連するとともに、地域経済政策学専攻のディプロマポリシーのうちDP1「地域企業・経済の情報の収集・調査・分析を通じて地域課題を発見する能力」の獲得に関連します。

2.
授業の到達目標

 製造業中小企業に関するこれまでの研究動向がどのようなものであり、今後、どのような研究が必要かということについて、先行研究を踏まえて自身の見解を述べる力を身につけることがこの授業の到達目標です。

3.
成績評価の方法および基準・フィードバック方法

毎回の授業への参加の積極性と、最終的に求めるレポートとによって判定します。この授業ではディスカッションに教員も参加するので、ディスカッションが学生へのフィードバックとなります。

4.
教科書・参考書

植田浩史・粂野博行・駒形哲哉変『日本中小企業研究の到達点―下請制、社会的分業構造、産業集積、東アジア化―』同友館、2010年。

5.
準備学修の内容・必要な時間

事前にテキストを読み、疑問点や問題点を文章化して提出すること。そのために必要な予習時間は約2時間と予想されます。

6.
その他履修上の注意事項

必ず、準備学習を行なうこと。また、授業ではディスカッションを積極的に行なうことが重要です。

7.
授業内容

【第1回】
授業概要に関する解説、ならびに中小企業研究の意義について
【第2回】
テキスト「序章 問題意識、課題と構成」の検討
【第3回】
テキスト「第1章 下請制の戦後再編・発展と創業」の検討
【第4回】
テキスト「第2章 日本における下請制の形成―高度成長機を中心に―」の検討
【第5回】
テキスト「第3章 産地型産業集積の限界と可能性―大阪府堺市を中心とした自転車産地を中心に―」の検討
【第6回】
テキスト「第4章 産業集積地域に尾稀有持続的発展のための経路破壊・経路創造―日本とイタリアにおける眼鏡産業集積比較研究―」の検討
【第7回】
テキスト「第5章 地域におけるスピンオフ連鎖のメカニズム――浜松地域と札幌地域のソフトウェア集積形成プロセス」の検討
【第8回】
テキスト「第6章 地場産業産地の変容と中小企業の新分野への展開」の検討
【第9回】
テキスト「第7章 東アジア中小企業の経営体としての発展段階―情報共有を尺度として―」の検討
【第10回】
テキスト「第8章 東アジア域内分業の構図―中国自転車産業の対等をどう位置づけるか―」の検討
【第11回】
テキスト「第9章 オランダにおける「起業教育」の動向―創業支援の新たな方向性の模索―」の検討
【第12回】
テキスト「第10章 競争論を基礎とする中小企業論序説」の検討
【第13回】
テキスト「第11章 「社会的分業」と中小企業の存立をめぐる研究序説」の検討
【第14回】
テキスト「第12章 「「日本機械工業の社会的分業構造」再論―『中小企業白書』での「メッシュ化」論と山脈構造型社会的分業構造把握」の検討
【第15回】
総括ディスカッション