Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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外国につながる子どもの教育 日野 純子
選択必修  2単位
【教育文化】 17-1-1334-4229-02

1. 授業の概要(ねらい)

 日本の国籍の有無にかかわらず、異なる「ことば」「文化」「国」の背景をもつ「外国につながるもつ子どもたち」について理解を深め、よりよい成長を支援するにはどうしたらよいかについて考えていくクラスです。はじめに「外国にルーツをもつ子どもたち」の実情について、事例を見ながら理解します。次に、これらの子どもたちがかかえている「ことば」「学習」「教育」「宗教」「家庭」「アイデンティティー」などの問題について、解決策を探っていきます。またこのようなこどもたちのための日本語指導について、現場の声を聞いて理解を深めながら、小学校、中学校、高校や、その他日本語支援の場面で、効果的な支援ができるよう準備します。

2.
授業の到達目標

 (1)外国につながる子どもたちの歴史と現状を理解する。
 (2)外国につながることもたちのかかえる課題について、広い視野から認識し、自分自身の問題にひきよせて、考えることができる。
 (3)外国につながる子どもたちによりそった指導ができるよう、他者の立場に立った支援のための基本的スキルを身につける。
 (4)外国につながる子どもたちの日本語支援・学習支援のあり方を具体的に考える。

3.
成績評価の方法および基準

 (1)平常点(授業への参加、ワークシート) 50%
 (2)中間テスト、最終テスト、グループプレゼンテーション 50%
  *正当な理由なく5回以上欠席した学生には、単位を与えられません*

4.
教科書・参考書

 テキスト:斎藤ひろみ編・著『外国人児童生徒のための支援ガイドブック-子どもたちのライフコースによりそって-』凡人社
 参考文献
   1臼井 智美著『イチからはじめる 外国人の子どもの教育』教育開発研究所
   2宮島喬著『外国人の子どもの教育―就学の現状と教育を受ける権利―』東京大学出版
   3「外国につながる子どもたちの物語」編集委員会編『まんがクラスメートは外国人 入門編―はじめて学ぶ多文化共生』明石書店
   4「外国につながる子どもたちの物語」編集委員会編『まんがクラスメートは外国人―多文化共生の20の物語』明石書店

5.
準備学修の内容

 このクラスでは、教員による講義だけでなく、ペアやグループでの話し合いや個人での作業をしながら学んでいきます。その準備として、指定された教科書の章や参考文献を事前によく読んだ上で授業に参加しなければなりません。授業中の話し合いや作業の結果を毎回、ワークシートに記入して授業の最後に提出しますので、クラスメートとよく協力し、積極的に参加する姿勢が求められます。また、最終回の授業において、グループによるプレゼンテーションを行いますので、そのための、授業時間以外での話し合いや準備も求められます。

6.
その他履修上の注意事項

 (1)各自、真摯な態度で授業や課題にのぞみましょう。
 (2)遅刻、早退、欠席は避けましょう。
 (3)第1回目の授業には、必ず出席してください。
 (4)グループやペアでの作業には、相手を尊重しつつ積極的に参加しましょう。
 (5)大学での学びは、教員から一方的に与えられるものではありません。一人一人が他者に配慮をしながら、積極的に授業に参加することでよいクラスになり、みなさんの学びと成長につながります。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 オリエンテーション、グループ分け。クラスメートやグループのメンバーを知る。
【第2回】
 「外国につながる子ども」とはどんな子どもたちか
【第3回】
 「外国につながる子ども」のライフコース 事例1 学校文化・名前
【第4回】
 「外国につながる子ども」のライフコース 事例2 ステレオタイプ・identity
【第5回】
 「外国につながる子ども」のライフコース 事例3 母語継承・教科のことば
【第6回】
 中間テスト。「外国につながる子ども」のライフコース 事例4 食習慣・宗教
【第7回】
 「外国につながる子ども」のライフコース 事例5 子どものキャリア
【第8回】
 「外国につながる子ども」の事例1~5の振り返りとロールプレイによる理解
【第9回】
 「外国につながる子ども」の日本語教育1 JSLカリキュラム
【第10回】
 「外国につながる子ども」の日本語教育2 担任教師として
【第11回】
 日本語指導の実践を知る(外部講師1)ボランティアによる支援
【第12回】
 日本語指導の実践を知る(外部講師2)日本語教室での支援
【第13回】
 外部講師のお話しの振り返り。最終テスト
【第14回】
 第1回から13回目までの振り返り。最終プレゼンテーションの準備
【第15回】
 最終プレゼンテーション