担当者 | 廣中 直行 | |
---|---|---|
単位・開講先 | 必修 2単位 [心理学科 2017年度以前] | |
科目ナンバリング | SEM-303 |
大平英樹:感情心理学・入門,有斐閣アルマ,2010を手がかりに「感情」について学ぶ。
ただし、この時間は本書を読み進む「購読」ではありません。
本書の担当箇所をざっと読んで内容を理解し、そこに述べられたキーワードを手がかりにして自分で文献を探し(日本語で結構です)、その内容をレジュメにまとめて報告してもらいます。一人一篇、毎回二名に報告してもらいます。
感情は基礎から臨床まで心理学の広い領域をカバーする重要な研究テーマでしたが、主観的な体験であることや、実験室で本当の感情を再現するのが難しいことなどの理由によって、近年まであまり発展してきませんでした。しかし、神経科学や精神医学との接点として最近の進歩には著しいものがあります。
著者の大平先生は、日本の感情研究の第一人者で、主に生理心理学的な手法を駆使して「あいまいな事態での意思決定と感情」を研究されています。しかも、シミュレーションゲームのデザイナーというユニークな一面も持っていて、私がたいへんお世話になっている先生でもあります。この本は感情を語りながら心理学のあらゆる領域との接点を述べた画期的な本です。
① 文献を検索するテクニックを身につけること。
② 文献の内容をわかりやすい資料にまとめて紹介するテクニックを身につけること
③ 感情に関する興味を今後の心理学の勉強に役立てること。
発表内容および討論の状況で評価します。事前の連絡なく発表担当日に欠席した発表者はただちに不合格とします(連絡方法は第1回のときにお知らせします)。発表のローテーションが始まる第5回以後の出席回数が5回未満の参加者には良い成績はつけられません。
ふだんからデータベースを検索して文献をみつける習慣をつけておくこと。授業中にときどき「掘り出し物」を紹介してもらうこともあります。
担当箇所と日程は抽選で決めます。希望を聞かない理由は、誰でもこのぐらいの内容は理解しておいて欲しく、本書のどのような話題にも関心を持ってもらいたいからです。
回 | 授業内容 |
---|---|
第1回 | 全体のイントロ(講義形式) |
第2回 | 担当箇所の抽選・スケジュール決め(会議方式) |
第3回 | 報告要旨(レジュメ)のスタイル例示とポイント解説(講義形式) |
第4回 | 以下の回は参加者によるプレゼンとディスカッションの形式です。 第1章:感情の理論 |
第5回 | 第2章:感情の生物学的基礎 |
第6回 | 第3章:感情の機能 |
第7回 | 第4章:感情と進化 |
第8回 | 第5章:感情と認知~その1(大事なテーマなので2回かけます) |
第9回 | 第5章:感情と認知~その2 |
第10回 | 第6章:感情と発達~その1(大事なテーマなので2回かけます) |
第11回 | 第6章:感情と発達~その2 |
第12回 | 第7章:感情と言語 |
第13回 | 第8章:感情と病理 |
第14回 | 第9章:感情と健康~その1(大事なテーマなので2回かけます) |
第15回 | 第9章:感情と健康~その2 |