小学校・特別活動の指導法
担当者若林  彰
単位・開講先選択  2単位 [初等教育学科 初等教育コース]
科目ナンバリングESS-301

授業の概要(ねらい)

 総合的な学習の時間」は決められた教科書はなく、授業内容や方法は各学校の指導にゆだねられている。探究的な見方・考え方を働かせ、横断的・総合的な学習を行うことが重要である。本講義では、創設された背景や経過を知り、その理念や意義について理解する。また、ロールプレイや実践事例研究等を通して、「総合的な学習の時間」を構想できる基礎的・基本的な知識を身に付ける。「特別活動」は、人と人とのかかわり方を学ぶとともに、集団での活動を通して、課題の発見や 解決を行い、自主的・実践的に取り組む態度の形成をする学習である。本講義では、特別活動の意義を理解するとともに、「人間関係形成」・「社会参画」・「自己実現」の三つの視点の各活動における働きについて、ロールプレイやグループワークなどを通して体感的な学びを深める。

授業の到達目標

(1) 特別活動の教育的意義、内容を理解している。
(2) グループワークでの小集団活動を通して、互いのよさや可能性を発揮して取り組む指導の在り方を身につけている。
(3) 特別活動の実践的指導方法を身につけている。
(4) 「総合的な学習の時間」の創設の背景と「総合的な学習の時間」のねらい及び育成することを目指す資質・能力を理解している。
(5) 「総合的な学習の時間」の指導計画の作成及び学習指導の基本的な考え方について理解している。
(6)  探究的な見方、考え方を働かせ、横断的・総合的な学習を構想することができる。

成績評価の方法および基準

(1) 授業の参加状況        30%
(2) グループワークでの参加状況  30%
(3) 課題レポート、提出物      40%

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献小学校学習指導要領解説 特別活動編文部科学省
参考文献小学校学習指導要領解説 総合的な学習の時間編文部科学省
参考文献今、求められる力を高める総合的な学習の時間の展開(小学校編)文部科学省

準備学修の内容

学習指導要領解説書は、講義の中で適宜取り上げるが、全てを網羅することは出来ない。授業前は、関連する箇所を必ず読み、必要事項をノートにまとめ、理解を深めておくこと。

その他履修上の注意事項

特別活動の指導力は教師としての必須条件であり、豊かな学級経営を展開する基礎でもある。また、「総合的な学習の時間」に関する指導力は、教師としての総合力が要求される。積極的な参加を期待する。グループ活動では、主体的に参加し、自身の「自主的・実践的な力」「人間関係を形成する力」「教師としての総合力」を体感し、指導の在り方を深めること。

授業内容

授業内容
第1回特別活動の意義、特質
・特別活動の経験、学びと教師のかかわり ・特別活動の歴史的変遷
第2回学級活動の実践①
(1)学級活動の目標と内容 (2)学級活動(1)の実践 ・話合い活動の進め方 ・学級集団を高める係活動の進め方
第3回学級活動の実践②
(3)学級活動(2)(3)の実践
第4回児童会活動の実践
(1)児童会活動の目標と内容 (2)児童会活動の指導計画
第5回クラブ活動の実践
(1)クラブ活動の目標と内容 (2)クラブ活動の実践
第6回学校行事の実践
(1)学校行事の目標と内容 (2)学校行事の実践
第7回各教科、道徳、総合的な学習の時間と特別活動
・総合的な学習の時間の学びと特別活動
第8回 特別活動と学級経営
・学級経営で活きる特別活動
第9回総合的な学習の時間を振り返って(自分自身の経験から)
  「総合的な学習の時間」の創設された背景や経過と「総合的な学習の時間」のねらい及び育成する資質・能力
第10回総合的な学習の時間の 単元計画の作成及び学習指導の基本的な考え方
 演習を通して単元計画の作成及び学習指導の基本的な考え方の理解
第11回総合的な学習の時間 探究課題「福祉」
 単元(探究的な学習)を構想する。 実践事例に学ぶ。
第12回総合的な学習の時間 探究課題「地域」
 単元(探究的な学習)を構想する。 実践事例に学ぶ。
第13回総合的な学習の時間  単元の構想と発表(1)
「総合的な学習の時間」の単元づくりと発表(その1)
第14回総合的な学習の時間 単元の構想と発表(2)
「総合的な学習の時間」の単元づくりと発表(その2)
第15回まとめ
総合的な学習の時間及び特別活動で学んだことや課題について協議し、考察する。