担当者 | 浜井 和史教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [総合基礎科目] | |
科目ナンバリング | SEM-201 |
アジア・太平洋戦争において「大日本帝国」は、本土から遠く離れた戦場で現地に多大な被害を与える一方、戦争終盤になると前線の兵士たちは指導部から見捨てられ、飢餓や特攻などによる「無惨な死」を遂げていた。一方、本土決戦を回避して終戦の日を迎えた本土の人々もまた、空襲や原爆などの厳しい状況を経験していた。
「戦後75年」の節目を迎えた今年、戦争体験者の数は今や確実に減少の一途をたどり、「戦争の記憶」も風化しつつあるが、近年、体験者の証言を体系的に保存し、次世代へ伝えようとする試みがなされている。そこで本授業では、おもに戦争体験者の証言などを中心に、映像やWeb資料などから日本の周縁部(海外)で行われた戦争の実態について分析するとともに、「戦争の記憶」のあり方について考察することを目指す。授業は、個人ないしグループワークによる調査・報告が中心となる(受講人数によって変更がありうる)。
・アジア・太平洋戦争の歴史とその時代背景について基本的な知識を習得する。
・各戦場の実態と兵士たちがおかれた状況について、しっかりと理解し、分析できる。
・戦争体験者の証言の内容や「戦争の記憶」をめぐる諸問題について幅広い視点で考察し、報告する能力を身につける。
平常点(60%)とレポート課題(40%)で評価する。平常点は、調査の達成度、提出物・個別報告の内容によって評価する。レポート課題は、調査・個別報告を踏まえて作成するもので、授業内容をよく理解して書けているかが評価基準の重要なポイントとなる。ネットからのいわゆるコピペ等は不正行為とみなして然るべき処置をとる。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 特にテキストは使用せず、適宜、授業内で紹介していく。 | ||
参考文献 | 『日本軍兵士―アジア・太平洋戦争の現実』(2017年) | 吉田裕 | 中央公論新社 |
参考文献 | 『海外戦没者の戦後史―遺骨帰還と慰霊』(2014年) | 浜井和史 | 吉川弘文館 |
・授業で紹介する映像やWeb資料などを積極的に活用すること。
・個別報告に備えて、パワーポイントやレジュメの作成など、しっかりと事前準備すること。
・調査は自主性を重んじ、ある程度自由に行なえるものとするが、ルールを順守すること。また、グループワークの場合には積極的に協力し合うこと。調査や報告準備への取り組み態度によっては、以後の受講を認めない場合がある。
・普段から、アジア・太平洋戦争や戦没者をめぐる問題に関連するテレビ番組や新聞・雑誌等の記事に目を通すよう心がけること。
回 | 授業内容 |
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第1回 | ガイダンス(授業についての説明) |
第2回 | アジア・太平洋戦争の歴史概観 |
第3回 | 事例1:ガダルカナルの闘い |
第4回 | 事例2:インパール作戦 |
第5回 | 事例3:市民たちの戦争 |
第6回 | テーマの設定と調査の方法 |
第7回 | 調査(テーマを決める) |
第8回 | 調査(テーマを決める) |
第9回 | 調査(テーマを深める) |
第10回 | 調査(テーマを深める) |
第11回 | 調査(テーマを深める) |
第12回 | 個別報告 |
第13回 | 個別報告 |
第14回 | 個別報告 |
第15回 | 春期授業のまとめ |