東洋思想Ⅰ
担当者原田 二郎
単位・開講先選択  2単位 [日本文化学科]
科目ナンバリングCIB-301

授業の概要(ねらい)

 「仏教文学研究 観音・地蔵を中心に」
 仏教の思想と歴史を学ぶ。
 といっても間口が広いので、広く親しまれている観音と地蔵の両菩薩についての文献を読み、また図像を鑑賞するなどしながら、仏教的な発想や、中国・日本文化への影響・浸透を考える。
 通年の聴講を期待する。

授業の到達目標

 仏教文化は日本人にとって外国文化であると同時に日本文化の大きな部分である。その内容を深く把握し、自らの言葉で表現できるようにする。
 思想概念・歴史などの知識を修得するのみならず、さらに進んで「人間にとって宗教とは何なのか」にまで考えを進めたい。

成績評価の方法および基準

 学期末試験、7割。 随時小テスト3割。
 小テストは学修進度を確認すると同時に、さらなるレベルに進むために必要な基礎常識を確固たるものにするのが目的である。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書プリントに作って配布する。
参考文献『岩波仏教辞典第2版』2002年
参考文献『法華経 上』岩波文庫
参考文献『法華経 中』岩波文庫
参考文献『法華経 下』岩波文庫
参考文献『今昔物語』岩波・古典文学大系ほか

準備学修の内容

 前回分のノートをよく読み返して復習し、さらに与えられる「次回のテーマ」のキーワードについて文字化して臨むこと。

その他履修上の注意事項

 仏教文化学習を通じて、宗教とは何か?人間とは何か?を考えながら進んでいくこと。

授業内容

授業内容
第1回 仏教の基礎知識(1)仏教とは サンスクリットについて
第2回 仏教の基礎知識(2)翻訳など、基本的用語について
第3回 大乗仏教について(1)概説、如来と菩薩
第4回 大乗仏教について(2)『無量寿経』講読、浄土教について
第5回 『正しい教えの白蓮』講読と解説(前半部分
第6回 『正しい教えの白蓮』講読と解説(後半部分)
第7回 観音信仰の現場(1)東京浅草寺、四万六千日
第8回 『観音経』講読(1)『法華経』について
第9回 『観音経』講読(2)「三十三観音」
第10回 中国の観音説話(1) ~『光世音菩薩霊験記』から
第11回 中国の観音説話(2) ~『館世音菩薩霊験記』から『観音経』の敷衍
第12回 中国の観音説話(3) ~『観世音菩薩霊験記』から 説話化の進展
第13回 日本の観音説話(1) ~『今昔物語』から 概説
第14回 日本の観音説話(2) ~『今昔物語』から 講読
第15回 前期まとめ