国語科教育法Ⅳ
担当者橋本 和顕教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [資格科目]
科目ナンバリングESS-310

授業の概要(ねらい)

 高等学校で生徒が身につけるべき内容を学習指導要領の指導事項で理解する。国語総合の指導を通して確実に実践力が高まるように授業展開を進めていく。
 特に、思考力・判断力・表現力の育成を図るために、各領域の活動を相互に関連づける必要がある。また、基本的な力量を定着させていくためにも自己表現力を高めていかなければならない。ディスカッションやグループワークなど、より主体的に関わりながら言語活動を高めていくようにする。
 授業においては、具体的な教材をとおして教科教育法を工夫改善していく方法を構築して求められている能力を発揮するために必要な教師の力量を考えていく手立てをとりたい。楽しく、おもしろく、意欲の湧く授業を目指して教科教育法を展開できるようにする。

授業の到達目標

 高等学校の国語科として身につけておくべき能力を理解して、各領域での模擬授業等を展開して、学習指導案の作成の仕方を工夫して、実践できる。

成績評価の方法および基準

 授業内の学習活動(30%)及び、授業内の提出物(40%)、授業の達成目標の達成度を課題レポート(30%)で評価する。課題レポートのテーマ『理想の高等学校国語科学習指導案の作成』など。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『高等学校学習指導要領解説書国語編』(文部省)
参考文献

準備学修の内容

 ・予習、復習を必ずして、自己の課題を高めて授業参加をすること
 ・ノート整理を的確にして、学びの習慣化を図ること ・日頃から言語課題に関心をもって物事に取り組むこと

その他履修上の注意事項

 教師として国語総合をどのように指導すればよいかということを明確にした問題意識が求められることを認識して授業に臨んでほしい。
 各領域での具体的な活動や書く力が求められることも少なくないので、自己の文章力向上に努めてほしい。なお、模擬授業を増やし、実践力をつけること。
 なお、本授業は、教員免許取得の資格授業であり、授業相互の関連性や積み上げが必要なため、全15回の授業出席を基本とする。

授業内容

授業内容
第1回 高等学校で身につけるべきこと
 ・和歌教材をもとに言語感覚や表現力を駆使する
第2回 「読むこと」の系統性と具現化(1)
 ・文学教材の読みの深化 語り、視点、構成
第3回 「読むこと」の系統性と具現化(2)
 ・評論教材の読みの深化 俯瞰する読み、論理性
第4回 「伝統的言語文化」の系統性と具現化(1)
 ・古文教材 軍記物語を読む
第5回 「伝統的言語文化」の系統性と具現化(2)
 ・漢文教材 孔子孟子の思想
第6回 「書くこと」の系統性と具現化
 ・場面に応じた手紙 ・手紙の実際・新聞投書を集めて分析 ・投書を書いてみよう
第7回 「話すこと・聞くこと」の系統性と具現化
 ・ディベートをしよう
第8回 指導技術の進化
 ・効果的な板書・国語便覧の資料活用 ・ICTの活用
第9回 指導案の書き方
 ・指導案の実際と書き方 ・留意点の書き方、手立てと評価規準
第10回 高等学校国語科模擬授業実践(1)評論教材・古典教材古文
 ・受講生による模擬授業 ・授業に対する意見交流と評価
第11回 高等学校国語科模擬授業実践(2)評論教材・古典教材古文
 ・受講生による模擬授業 ・授業に対する意見交換と評価
第12回 高等学校国語科模擬授業実践(3)評論教材・古典教材漢文
 ・受講生による模擬授業 ・授業に対する意見交流と評価
第13回 高等学校国語科模擬授業実践(4)評論教材・古典教材漢文
 ・受講生による模擬授業 ・授業に対する意見交換と評価
第14回 読書指導と学校図書館の活用 
 ・ビブリオバトルの設定 ・広告、パンフレットづくり
第15回 学習指導要領から国語科教育法Ⅳを振り返る
 ・学習指導の構造化・国語科授業の本質 ・授業実践の極意