風俗史Ⅰ
担当者宮川 麻紀教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [史学科]
科目ナンバリングJPH-243

授業の概要(ねらい)

 本講義は、日本の歴史の中で培われてきた「しきたり」や年中行事について学ぶものである。
 日本では四季の移ろいとともに、様々な行事が催されている。そうした伝統的な年中行事や、日々の生活の中で当然のように行なわれてきた「しきたり」について、その由来や歴史的な意味を具体的に説明していく。ここで言う「しきたり」とは、例えば冠婚葬祭を行ううえでの決まりごとや、贈り物をしたり手紙を書いたりといった日常的な行為についてのマナーなどを指す。この授業は講義形式であるが、映像や画像の資料を見て、リアクションペーパーを書き、意見を発表してもらうこともある。

授業の到達目標

①日本の「しきたり」や年中行事について、その種類と由来を理解する。
②日本人の思想がどのように形作られてきたか考えられるようになる。
③日本の伝統文化やその基礎にある思想を、世界の中に位置づけられる。

成績評価の方法および基準

(1)小テスト3回 90%(各回30%)
(2)授業への参加度(リアクションペーパー等)10%
いずれも到達目標①~③

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『日本人のしきたり』飯倉晴武青春出版社、2003年(667円+税)
参考文献『江馬務著作集 日本の風俗文化』第一巻江馬務中央公論社、1975年

準備学修の内容

・毎回、テキストやレジュメを復習し、内容を頭に入れること。
・テストの後に、できなかった部分をテキストやレジュメで復習する。
・理解できなかった部分や欠席回の内容は、必ずテキストや参考文献を読み習得すること。

その他履修上の注意事項

テキストを必ず入手・持参して受講すること。
出席していても、テストの点数が低い場合は単位取得できない場合がある。

授業内容

授業内容
第1回オリエンテーション
・風俗史についての概説
・講義内容と評価方法の説明
第2回講義 テキスト序章 日本人の自然観と信仰
・日本人の思想・信仰と暦について
第3回講義 テキスト第一章 正月行事のしきたり
・新年を迎えるための行事について
第4回講義 テキスト第二章 年中行事のしきたり
・2月から6月までの年中行事について
第5回第1~4回のまとめと小テスト①
年中行事絵巻の鑑賞(リアクションペーパー)
第6回講義 テキスト第二章 年中行事のしきたり2
・7月から12月までの年中行事について
第7回講義 テキスト第三章 結婚のしきたり
・婚姻形態の変化、婚礼の儀式
第8回講義 テキスト第四章 懐妊・出産のしきたり、第五章 祝い事のしきたり
・懐妊中の儀式や子どもの成長に合わせた儀式
・長寿の祝い
第9回講義 テキスト第五章 祝い事のしきたり、六章 贈答のしきたり
・家の建築に際する祝い事
・贈答の包装について
第10回第6~9回のまとめと小テスト②
映像資料の鑑賞(リアクションペーパー)
第11回講義 テキスト第七章 手紙のしきたり
・手紙の文面の決まり事と差し出し・宛名の書き方
第12回講義 テキスト第八章 葬式のしきたり
・臨終から年忌法要まで
第13回講義 テキスト第九章 縁起のしきたり
・様々な縁起物や信仰について
第14回講義 テキスト第九章 縁起のしきたり、テキスト終章 しきたりに関することわざ
・縁起に関する信仰の続き
・これまで学んできた「しきたり」に関することわざ
第15回講義 第11~14回のまとめと小テスト③
映像資料の鑑賞(リアクションペーパー)