担当者 | 宮川 麻紀教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [史学科] | |
科目ナンバリング | JPH-242 |
本講義は、家族史Ⅰと対になり、日本の家族のあり方を学ぶものである。時代としては主に中世・近世・近代を対象とする。原則として、家族史Ⅰを受講していることが、家族史Ⅱの受講条件である。
現代社会が抱える問題の一つに核家族化や少子化といった家族の問題が存在するが、そうした問題を考える前提として、各時代における家族のあり方をみていく。現代の家族のあり方は必ずしも自明のものではなく、各時代の家族構成や人間関係はその時代特有の価値観や風潮と結びつきながら、政治や文化に大きな影響を与えていったことを学んでもらいたい。
①各時代の家族のあり方について理解する。
②家族のあり方が政治や文化にどのような影響を与えたか考察できるようになる。
③現代の家族のあり方や価値観が自明のものでないことを理解できるようになる。
(1)課題レポート 40%
(2)期末テスト 60%
いずれも到達目標①~③を考慮。レポートでは課題設定能力、参考文献読解力、文章力、形式を遵守しているかをみる。テストでは授業内容の理解力を問う。
ただし、出席回数不足や授業態度も考慮に入れるので、注意すること。LMSに詳細を載せる予定。レポートを提出していない者はテスト受験不可。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | |||
参考文献 | 『家族と結婚の歴史』(1998年) | 関口裕子ら | 森話社、2000年 |
参考文献 | 『日本家族史論集』全13巻など、授業で紹介する。 | 吉川弘文館、2002~2003年 |
・プリントをよく復習し、重要語句の意味や時代による変化をおさえる。
・分からない部分や欠席した部分は、参考文献を読んで理解しておくこと。
・課題レポートに備えて、参考文献をよく読んでおくこと。
・出席回数が足りていても、テストの点が悪ければ単位修得できない場合がある。
回 | 授業内容 |
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第1回 | オリエンテーション ・家族史の概説 ・授業内容と評価方法の説明 |
第2回 | 講義 古代家族から中世家族へ ・古代の氏族概念から「家」観念への変化 |
第3回 | 講義 中世の「家」 ・「家」の構成員や財産、名について |
第4回 | 講義 中世の結婚と離婚 ・結婚の決定方法や儀式、結婚後の住居 |
第5回 | 講義 中世の相続 ・中世における相続のあり方の変化とその時代背景 |
第6回 | 講義 中世の公家の「家」 ・婚姻のあり方や居住形態の変化 |
第7回 | 講義 中世後期の主婦権 ・「主婦」の誕生 |
第8回 | 講義 中世の乳母 ・乳母の権限 |
第9回 | 講義 「家」を形成しない女性 ・中世の「家」からはみ出した人々 |
第10回 | 講義 近世の結婚 ・近世における結婚のあり方と儀式について |
第11回 | 講義 近世の家族 ・近世的「家」の構成員と子育て観念 |
第12回 | 講義 近世の離婚 ・離婚手続きと男女の差 |
第13回 | 講義 近世の家と近代の家 ・主従関係の変化 ・相続のあり方 |
第14回 | 講義 近代の家族 ・民法改正 ・結婚の変化 |
第15回 | 期末テスト |