| 担当者 | 森 一平教員紹介 | |
|---|---|---|
| 単位・開講先 | 選択  2単位 [初等教育学科 初等教育コース] | |
| 科目ナンバリング | EDU-306 | |
 カリキュラムとは、主には教え・学ばれるべきとされる内容とその計画を示すものである。日本においては文部科学大臣の告示する「学習指導要領」などがその典型だ。これは国家レベルのカリキュラムだが、もちろん他にも様々なレベル・種別のものが存在する。
 注意しなければならないのは、現在採用されているカリキュラムが必ずしも全面的に正しいわけではないということである。その「正しさ」は、社会のありかたや時代状況によって変わりうるものだからだ。それゆえ私たちは教育の専門家として、子どもたちや社会の未来のために、自分自身でカリキュラムを設計できる力を持たねばならない。あるいはいざカリキュラムの変革に立ち会ったときには、自分なりの意見を表明し、その変革をよりよい方向へと導いていく責任がある。
 本講義は、カリキュラムをめぐる様々な知識を知り、多様な考え方に触れることで、あるべきカリキュラムの姿について自分なりの意見を形づくることをめざす講義である。
①最新版学習指導要領のポイントと背景を説明できる。
②カリキュラムの歴史的展開を踏まえて、あるべきカリキュラムの姿について自分なりの意見を主張できる。
③②の意見を個別の教科・領域の、及びそれを横断した具体的なカリキュラム像に落とし込むことができる。
・各授業回/授業後の小課題:10%
・中間レポート:30%
・最終試験:60%
| 種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 | 
|---|---|---|---|
| 教科書 | 『小学校教師の専門性育成』 | 帝京大学教育学部初等教育学科初等教育コース編(2020) | 現代図書 | 
| 参考文献 | 『「資質・能力」と学びのメカニズム』 | 奈須正裕(2017) | 東洋館出版社 | 
| 参考文献 | 『戦後日本教育方法論史(下)――各教科・領域等における理論と実践』 | 田中耕治編著(2017) | ミネルヴァ書房 | 
前回の講義内容の概略を、配布資料を手がかりに口頭で説明できるようにしておくこと。
特になし。
| 回 | 授業内容 | 
|---|---|
| 第1回 | オリエンテーション――カリキュラムとは何か | 
| 第2回 | カリキュラムの「いま」を読み解く(1)――最新版学習指導要領の背景とポイント | 
| 第3回 | カリキュラムの「いま」を読み解く(2)――「資質・能力」論と、その思想的背景 | 
| 第4回 | カリキュラムの「いま」を読み解く(3)――教育課程を「社会に開く」とはどういうことか | 
| 第5回 | カリキュラムの「いま」を読み解く(4)――「見方・考え方」の見方・考え方 | 
| 第6回 | カリキュラムの「いま」を読み解く(5)――「主体的・対話的で深い学び」と学習理論 | 
| 第7回 | カリキュラムの歴史(1)――戦後日本におけるカリキュラム(論)の歴史的展開 | 
| 第8回 | カリキュラムの歴史(2)――国語科カリキュラム(論)の歴史的展開 | 
| 第9回 | カリキュラムの歴史(3)――算数・数学科カリキュラム(論)の歴史的展開 | 
| 第10回 | カリキュラムの歴史(4)――理科カリキュラム(論)の歴史的展開 | 
| 第11回 | カリキュラムの歴史(5)――社会科カリキュラム(論)の歴史的展開 | 
| 第12回 | カリキュラム・マネジメント(1)――カリキュラム編成の見方・考え方 | 
| 第13回 | カリキュラム・マネジメント(2)――生活科を軸とした横断的カリキュラム編成 | 
| 第14回 | カリキュラム・マネジメント(3)――総合的な学習の時間を軸とした横断的カリキュラム編成 | 
| 第15回 | おわりに――講義全体のまとめと発展 (注:上記計画は、受講者の学習状況や問題関心に応じて変更することがあります。)  |