心理実習は,臨床心理実践の現場に実地に赴き,臨床心理実践がどのように行われ,そこで働く臨床家にどのような専門性が求められているのかを学ぶものである。心理実習Ⅰでは,医療領域と産業領域の臨床実践現場での見学実習を行う。また,心理臨床センターの見学も行う。見学実習に際して,その前後に事前実習と事後実習行われ,実習はそれらすべてを含むものである。
①臨床心理実践の現場で求められる倫理観と態度,コミュニケーションスキルを身につける。
②公認心理師が働く各領域について,それぞれにおける公認心理師の役割を説明できる。
③公認心理師が働く各領域について,どのような多職種連携が行われているのかを説明できる。
④自らの特性や資質を把握し,将来の道筋を見極める。
授業への積極的態度(20%),見学実習に際して課される各種レポート(60%),最終レポート(20%)
見学実習に際して,各自で実習先の概要や,心理実践の根拠となる法律・制度を手分けして自分たちで調べる。また,各機関・施設で行われている心理アセスメントや心理的支援法についての知識が求められるため,これまで学んできた学修内容を復習することが求められる。
心理実習Ⅰを履修するためには,「公認心理師の職責」「心理演習Ⅰ」「心理演習Ⅱ」「心理的アセスメント論」「心理学的支援法Ⅰ」「人体の構造と機能及び疾病」の単位がとれていなければならない。また,学内外で違法行為による処罰や,停学や訓告等の処分を受けたことがある場合や,実習予定者としてふさわしくない言動等をとった場合は,履修を許可されない。
授業に関連して,欠席が多かったり,授業態度が不真面目であった場合や,倫理違反が認められた場合には,実習に出ることができず単位取得ができない。
心理実習Ⅰは,公認心理師を目指す学生に向けた科目である。
回 | 授業内容 |
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第1回 | ガイダンス:実習に必要な手続きを学ぶ |
第2回 | 臨床心理実践の現場で求められる倫理観と基本的態度 |
第3回 | 精神科医療の歴史と多職種連携 |
第4回 | 医療・保健分野:事前実習 |
第5回 | 医療・保健分野:見学実習 精神科病院 |
第6回 | 医療・保健分野:事後実習 |
第7回 | 企業におけるメンタルヘルス対策と多職種連携 |
第8回 | 産業領域:事前実習 |
第9回 | 産業領域:見学実習 一般企業 |
第10回 | 産業領域:事後実習 |
第11回 | ゲストスピーカー:公認心理師の役割と求められること |
第12回 | 本学心理臨床センター:事前実習 |
第13回 | 本学心理臨床センター:見学実習 |
第14回 | 本学心理臨床センター:事後実習 |
第15回 | まとめ |