宗教文化論Ⅰ
担当者濱田  陽教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [総合基礎科目]
科目ナンバリングRES-101

授業の概要(ねらい)

 新型ウイルスによるパンデミック以降のAI・ロボット・生命の工学の爆発的な加速を見据え、宗教伝統、ヒューマニズム、新テクノロジーの関係に着目し、それらの共存可能性と共存にとっての脅威を考察する。その上で、人知を超えるものにこだわる人(ホモ・サピエンス)の特徴、人がつくり出す人工物がはらむ超越性などを分析する。これらの過程を経て、今日における人間観のゆらぎを見据えた、新たな人の文化学のアウトラインを提示する。

授業の到達目標

 人の文化と宗教への柔軟な視座を養い、複数領域の知識を適切に要約しながら自身の考察をまとめることのできる思考力、文章表現力を身につける。

成績評価の方法および基準

 授業参加、期末レポートにより総合評価 
 *期末レポートは、第13回授業終了直後にテーマを発表、第14回授業日を含む3日間で提出予定。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書 『(タイトル未定)』 *春刊行予定 濱田陽
教科書 *授業、期末レポート作成に必須、春期は本書の前半を中心に学ぶ。通年受講を前提とし、秋学期の宗教文化論Ⅱでも引き続き使用する。
参考文献

準備学修の内容

 教科書に沿って進むため、次回授業で扱う予定の箇所を通読しておくこと。

その他履修上の注意事項

 半期の履修も可能だが、通年受講が望ましい。
 授業中に教科書中の着目すべき箇所を自分の判断でマークし、主体的に気づいたことや考えをメモするなど(教科書に書き込んでもポストイットなどを用いてもよい)、時間をかけて一歩一歩理解を深めていって欲しい。
 「7.授業内容」には教科書各章が割り振られているが、章によって分量の差があるため、じっさいの授業進行はある程度前後することを前提としてほしい。

授業内容

授業内容
第1回教科書及び本講義について *LMSによるオンデマンド形式による授業
第2回第一章 パンデミック以降の共存と脅威
 宗教、ヒューマニズム、新テクノロジーの三つの人間観について考察する
第3回第一章 パンデミック以降の共存と脅威
 人知を超えるもの、人、つくられたものの新たな関係を、AIと宗教の関わりから考察する
第4回第一章 パンデミック以降の共存と脅威
 人、神仏とAIの共存の脅威について分析し、宗教、ヒューマニズム、新テクノロジーの展望を考察する
第5回第二章 ホモ・レリギオ
 人知を超えるものに関心を有しながら文化を築いてきたホモ・サピエンスの特徴について考察する
第6回第二章 ホモ・レリギオ
 人間観と生死観の関わりについて考察する
第7回第二章 ホモ・レリギオ
 生命工学をめぐる宗教、ヒューマニズム、新テクノロジーの関係について考察する
第8回第三章 つくられたものの超越性
 つくられたもの(人工物)と超越性について考察する
第9回第三章 つくられたものの超越性
 人の能力を超える超越性の危険性について考察する
第10回第三章 つくられたものの超越性
 人の自律性について考察する
第11回第四章 人の文化学
 「人の文化学」の特徴について解説する
第12回第四章 人の文化学
 アルゴリズムと非アルゴリズムの融合としての人間観について考察する
第13回第四章 人の文化学
 人の文化学の展望について解説する
第14回講義のまとめ
第15回期末レポートのテーマ発表・解説 
 *LMSオンデマンド形式による授業、第13回直後に実施予定