担当者 | 木原 久美子教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [心理学科 2018年度以降] | |
科目ナンバリング | DEP-202 |
本授業では、人の“こころ”の発達を「時間」との関係から、検討する。
「時間と人」の間には、時間が人に及ぼす影響と、人が時間に及ぼす影響の、2つの関係性が存在する。前者の視点から、人は年齢を重ねるにつれてどのように発達するのか、といった、時間の流れとともに変化する“こころ”が探求されてきた。それに対して、後者の視点からは、人は時間をどのように意識しているのか、といった、時間をコントロールしようとする能動的な“こころ”が探求されてきた。期待、反省、後悔は、未来や過去の時間の推移を意識するがゆえに起こる感情である。発達心理学における研究は、第1の視点からの検討が主流であったが、第2の視点を含めて「時間と人」について検討する。
なお、本授業では、人はオープンシステムとして社会や歴史の影響を受ける存在であるとともに、人の発達は社会や歴史の発達そのものであると考える。こうした人の社会歴史的な側面については、家族、自伝的記憶、自閉症者等の検討を通して考えていく。授業は、ワーク中心に構成され、輪読、ディスカッション、レポート作成等を組み合わせて行うことを予定している。
(1)時間が人の人生に及ぼす影響についての知見を得ることができる。
(2)教科書に書かれていることを、身近な例を通して理解できるようになる。
(3)疑問に思ったことをことばにして表現し、人の考えも参考にしながら、文章にまとめることができる。
授業中のディスカッションへの参加(5点)、授業課題(全7回×10点)、最後のまとめの課題(25点)の計100点で評価する。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 時間と人間,発達科学ハンドブック3 | 日本発達心理学会(編)/ 子安増生・白井利明 | 新曜社 |
参考文献 |
(1) 授業で取り上げる章を事前に読む。
(2) 疑問点があれば書き出しておく。
(3) LMSに掲載された課題(問い)は事前にダウンロードし、読む。
(1) ディスカッションはグループ内で協同して行う必要がある。
(2) 評価は、授業への積極的な参加と、課題レポートに重きが置かれている。
(3) レポート課題は、LMSに配信した翌週の授業日の前日深夜を期限とするが、提出期限をすぎたレポートは減点となるので留意すること。
(4) 最終課題は、レポートである。詳細は、授業中に伝える。
回 | 授業内容 |
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第1回 | 授業内容、計画、取り組み方のルール、課題レポートの書き方を学ぶ。 |
第2回 | 第12章 自己と時間 輪読:青年期における自己に対する認識の変化について学ぶ。 |
第3回 | ワーク: 役割分担(輪番制で司会と報告者を担当する)を通して、協同しながらグループディスカッションを行い、考えをレポートにまとめる。 |
第4回 | 第15章 発達障害と時間 輪読:自閉症者のもつ特異な時間感覚と自閉症者の認知・情動・感覚との関係について学ぶ。 |
第5回 | ワーク: 役割分担(輪番制で司会と報告者を担当する)を通して、協同しながらグループディスカッションを行い、考えをレポートにまとめる。 |
第6回 | 第5章 子どもの時間 輪読:児童期における時間概念と認識や対人関係の発達との関係について学ぶ。 |
第7回 | ワーク: 役割分担(輪番制で司会と報告者を担当する)を通して、協同しながらグループディスカッションを行い、考えをレポートにまとめる。 |
第8回 | 第7章 大人の時間 輪読:青年期から老年期に至るまでの時間感覚の変化について学ぶ。 |
第9回 | ワーク: 役割分担(輪番制で司会と報告者を担当する)を通して、協同しながらグループディスカッションを行い、考えをレポートにまとめる。 |
第10回 | 第9章 家族の時間 輪読:家族一人一人が発達することで、社会との関わり方や、世代間の関係も変化し、家族としての意識も変わることを学ぶ。 第14回に取り上げる章の希望調査を行う(google form)。 |
第11回 | ワーク: 役割分担(輪番制で司会と報告者を担当する)を通して、協同しながらグループディスカッションを行い、考えをレポートにまとめる。 |
第12回 | 第17章 自伝的記憶の発達 輪読:人は過去をどのように振り返り、記憶にとどめ、自身の経験について確信を持つようになるのかについて学ぶ。 |
第13回 | ワーク: 役割分担(輪番制で司会と報告者を担当する)を通して、協同しながらグループディスカッションを行い、考えをレポートにまとめる。 |
第14回 | 最後に取り上げる章は、希望する章のアンケート調査結果に基づいて決める。 |
第15回 | ワーク: 役割分担(輪番制で司会と報告者を担当する)を通して、協同しながらグループディスカッションを行い、考えをレポートにまとめる。 最終レポート課題について説明する(オンライン)。 |