担当者 | 日野 純子教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [教育文化学科] | |
科目ナンバリング | JLE-104 |
私たちは、毎日、ことばを使って意思疎通を行い、そのことで人とかかわわって生活しています。そして、私たちは、例えば同じ「ありがとう」という感謝のことばであっても、いつ、どこで、誰に対して、どんな経緯で 言うかによって、その形が異なってきます。様々な形をもつことばと、社会との関係を正しく理解するための知識を身につけ、自らの言語生活をより客観的・理論的に分析することをめざします。
(1)ことばの様々な異なる形とその背景について理解し自分のことばで説明できる。
(2)言葉の形と社会の関係を理解するための基本的な理論の基本的事項を習得する。(社会言語学)
(2)(1)をもとに自らの言語行動について客観的・理論的に分析する力をみにつける。
(1)平常点 (グループ活動・個人活動への参加、ワークシート):50%
(2)中間のまとめテスト、最終のまとめテスト:50%
*正当な理由なく、5回以上欠席した学生には単位を与えられません*
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 『よくわかる社会言語学』 | 田中春美・田中幸子編著 | ミネルヴァ書房 |
参考文献 |
このクラスでは、教員による講義だけでなく、ペアやグループでの話し合いや個人での作業をしながら学んでいきます。その準備として、指定された教科書の章や参考文献を事前によく読んだ上で授業に参加しなければなりません。授業中の話し合いや作業の結果を毎回、ワークシートに記入して授業の最後に提出しますので、クラスメートとよく協力し、積極的に参加する姿勢が求められます。また、最終回の授業において、グループによるプレゼンテーションを行いますので、そのための、授業時間以外での話し合いや準備も求められます。
(1)各自、真摯な態度で授業や課題にのぞみましょう。
(2)遅刻、早退、欠席は避けましょう。
(3)第1回目の授業のみ、LMS形式でオリエンテーションを行う予定です。その後は、対面形式となります。
(4)グループやペアでの作業には、相手を尊重しつつ積極的に参加しましょう。
(5)大学での学びは、教員から一方的に与えられるものではありません。一人一人が他者に配慮をしながら、積極的に授業に参加することでよいクラスになり、みなさんの学びと成長につながります。
回 | 授業内容 |
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第1回 | オリエンテーション 授業目標・授業の概要を理解する |
第2回 | 言語生活Iの主な内容の復習「言語生活」とは、社会言語学の領域、ことばの「変種」の様々な形について、理解を確認する(第I章) |
第3回 | 地域方言に関わる基本的事項を習得し、これらが自身の言語生活にどのように現れるか分析する(地域方言の分布・種類・言語地図・言語調査・波動説 など)(第III章) |
第4回 | 社会方言に関わる基本的事項を習得し、これらが自身の言語生活にどのように現れるか分析する(社会階級と言語の変種・Labovの調査・過剰修正など) (第Ⅳ章) |
第5回 | 言語の性差・年齢差に関わる基本的事項を習得し、これらが自身の言語生活にどのように現れるか分析する(第IV章) |
第6回 | 言語使用域・スタイル・職業語・話者と聴者・文体に関わる基本的事項を習得し、自身の言語生活の中での使用域に関わる変種を分析する(第VI章) |
第7回 | 第1~6回のまとめ・中間のまとめテスト |
第8回 | 言語と文化 サピア・ウォーフの仮説・親族名称に関わる基本的事項を習得し、日本語と英語のなかのこれらの現れ方の違いを分析する(第XI章) |
第9回 | 色彩用語・原型理論・婉曲表現に関わる基本的事項を習得し、日本語と英語のなかのこれらの現れ方の違いを分析する(第XI章) |
第10回 | 発話行為理論・協調の原理に関わる基本的事項を習得し、日常会話の中のこれらの現れ方を分析する(第XII章) |
第11回 | ポライトネス・面子理論に関わる基本的事項を習得し、日常会話の中のこれらの現れ方を分析する(第XII章) |
第12回 | 非言語行動 言語VS非言語・ジェスチャー・表情・対人距離に関わる基本的事項を習得し、日本語と他言語におけるこれらの現れ方の違いを分析する(第XIV章) |
第13回 | 言語計画・言語政策・言語教育政策に関わる基本的事項を習得し、社会生活の中に現れた言語政策の事例を分析する(第XIII章) |
第14回 | 日本の英語教育・日本語教育に関わる基本的事項を習得し、課題点について分析する |
第15回 | まとめと復習、最終テスト |