日本語教育実践アプローチⅠ
担当者日野 純子教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [教育文化学科]
科目ナンバリングJLE-301

授業の概要(ねらい)

 このクラスではこれまで日本語教員養成課程で学んできたことを踏まえ、多様な背景とニーズを持つ日本語を母語としない人たちに対してどんな支援を行うかについて振り返り、将来、自分が遭遇するであろう人たちへの具体的な日本語指導の方法を、実践を通して身につけていきます。各自が具体的な相手を想定して、教案を書き、模擬授業を行い、振り返るというサイクルを体験してもらいます。その中で、グループのメンバーと協働して作業をすることの大切さや、相手に配慮することの意味を体感し、日本語教員としての根幹となる態度や考え方をも身につけていきましょう。

授業の到達目標

 (1)多様な背景とニーズをもつ日本語を母語としない人たちにして、対等な立場で支援ができるための態度やスキルを身につける。
 (2)(1)のような人たちへの具体的な支援方法を考えられるようになる。
 (3)教案を書いて模擬授業を行い、グループで振り返るなかで、協働作業や相手への配慮、態度などができるようになる。

成績評価の方法および基準

 (1)平常点(授業への参加、ワークシート、教案、模擬授業への取り組み):50%
 (2)最終テスト、模擬授業(2~3回):50%
  *正当な理由なく5回以上欠席した学生には、単位を与えられません*

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書特に指定しない
参考文献

準備学修の内容

 このクラスでは、教員による講義だけでなく、ペアやグループでの話し合いや個人での作業をしながら学んでいきます。特に模擬授業を行い、その振り返りの際に、お互いの授業展開について建設的に意見を交わし、次回の模擬授業に生かす事ができるよう、積極的な姿勢が求められます。模擬授業や教案の課題に取り組むため、クラス以外での準備も求められます。

その他履修上の注意事項

 (1)各自、真摯な態度で授業や課題にのぞみましょう。
 (2)遅刻、早退、欠席は避けましょう。
 (3)第1回目の授業のみ、LMS形式でオリエンテーションを中心に行う予定です。その後は、対面形式となります。
 (4)グループやペアでの作業には、相手を尊重しつつ積極的に参加しましょう。
 (5)大学での学びは、教員から一方的に与えられるものではありません。一人一人が他者に配慮をしながら、積極的に授業に参加することでよいクラスになり、みなさんの学びと成長につながります。

授業内容

授業内容
第1回オリエンテーション(LMS)授業の概要・目標を理解する
第2回これまでの日本語教員養成課程の振り返り:日本語教員として必要なことは何かを改めて理解する
第3回初学者を教えてみよう 入門期の最初の授業を実際に組み立て、実践する
第4回日本語を日本語だけで教えることについて、必要なことは何かを理解し、模擬授業の準備をする
第5回練習のさせ方・教材・教具の使い方 初級における練習・教材作成の基本を理解し、模擬授業の準備をする
第6回模擬授業1-1(入門期・名詞・一組目)入門期の名詞をどのように扱うかについて実践する
第7回模擬授業1-1の振り返り・模擬授業1-2(入門期・名詞・二組目)模擬授業1-1の振り返りを基にあらたな目標を立て、入門期の名詞をどのように扱うかについて実践する
第8回模擬授業模擬授業1-2の振り返り・模擬授業1-3(入門期・名詞・三組目)模擬授業1-1・1-2の振り返りを基にあらたな目標を立て、入門期の名詞をどのように扱うかについて実践する
第9回導入のしかた 初級授業における意味と形の理解のさせ方・初級前半で扱われる文法について基本を理解し、模擬授業の準備をする
第10回模擬授業2-1(初級前半の文法・一組目)初級の文法導入について実践する
第11回模擬授業2-1の振り返り・模擬授業2-2(初級前半の文法・二組目)模擬授業2-1の振り返り基にあらたな目標を立て、初級の文法の導入について実践する
第12回模擬授業2-2の振り返り・模擬授業2-3(初級前半の文・三組目)模擬授業2-1・2-2の振り返り基にあらたな目標を立て、初級の文法の導入について実践する
第13回模擬授業2-3振り返り・模擬授業2-4(初級前半の文法・四組目))模擬授業2-1・2-2・2-3の振り返り基にあらたな目標を立て、初級の文法の導入について実践する
第14回全員による模擬授業の振り返りと教案の改善 これまでの模擬授業のを振り返り、各自のできたこと・改善点を明らかにする
第15回振り返りと最終テスト