法社会学Ⅰ
担当者田中 佑季教員紹介
単位・開講先選択必修  2単位 [法律学科 2018年度以降]
科目ナンバリングFUL-201

授業の概要(ねらい)

 法社会学は、法が社会の中で実際にどのように用いられているのか、その結果いかなる作用をもたらしているのか、法と社会との関連を実証的に分析する学問であり、法社会学は幅広い分野をその対象としていると言えます。この授業では、「家族」や「子ども」に関する法に焦点を置き、関連する法を社会の中でどのように捉えるべきか、法と社会との関係を理解・検討し、また、社会における問題の解決のため、法をどのように考え、運用すべきかを「自身で考える」ことができる思考力を養うことを目的とします。
 授業では、「家族」「子ども」に関する法と社会との関わりについて考察を深めるため、「婚姻と法」、「離婚と法」、「親子関係と法」に注目し、現代社会における課題や問題として考えるべき論点について検討を進めていきます。

授業の到達目標

①現代社会における「家族」にかかわる法制度について知識を修得し、社会との関わりにおける問題を把握することができる。
②社会における問題解決のための法の存在を理解し、法をどのように用いて解決すべきかを自身で考えることができる。
③現行の法制度では対応が難しい問題について、その解決方法を自身で考察することができる。

成績評価の方法および基準

期末試験、小テスト/課題(数回実施予定)により総合的に評価します。
*初回授業の際に詳しく説明します。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書*各回配布する授業レジュメに沿って授業を行う予定です。
参考文献『子ども法』大村敦志・横田光平・久保野恵美子有斐閣、2015年
参考文献『子どもと法』棚村政行日本加除出版、2012年
参考文献『市民生活と法[第4版]』中川淳 編法律文化社、2014年
参考文献*その他、テーマごとに適宜紹介します。
参考文献*初回授業の際に詳しく説明します。

準備学修の内容

①各回の授業で提示する次回の授業内容について、参考書などを使用しながら予習を行い、概要を把握しておくこと。
②授業で説明した内容について、レジュメや参考書などを使用しながら復習をし、理解を深めておくこと。
③事前に配布された資料などがある場合は、資料をよく読み、理解を深めてくること。

その他履修上の注意事項

①受講する際には、六法(いずれも可)を参照してください。
②法社会学Ⅱも合わせて履修すると理解がより深まるでしょう。
③授業内容を十分に理解するため、積極的に授業に臨み、各回の授業内容について十分な復習を行って理解を深めてください。
④日頃から新聞やテレビのニュースなどにも触れ、社会の問題に関心を持つと良いでしょう。

授業内容

授業内容
第1回ガイダンス、イントロダクション-法と社会
第2回社会・家族における子どもの人権
第3回婚姻と法(1)婚姻とは
第4回婚姻と法(2)内縁・事実婚など
第5回離婚と法(1)親の離婚と子どもの存在
第6回離婚と法(2)子どもの親権・監護権をめぐる紛争
第7回離婚と法(3)子どもとの面会交流
第8回離婚と法(4)子どもの養育費の支払い
第9回親子関係と法(1)実親子関係の成立―嫡出推定とは
第10回親子関係と法(2)嫡出推定制度と「無戸籍」問題
第11回親子関係と法(3)養親子関係の成立①普通養子縁組
第12回親子関係と法(4)養親子関係の成立②特別養子縁組
第13回親子関係と法(5)子どものための養子制度
第14回親子関係と法(6)生殖補助医療と親子関係
第15回まとめ

*以上の授業内容及び順序は、授業の進行状況によって変更する場合があります。
*計2回分の授業(第1回授業を含む)についてはオンライン授業を実施します。オンライン授業の日程などの詳細は授業の中で説明します。