運動生理学Ⅱ
担当者蛭間 栄介教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [スポーツ医療学科]
科目ナンバリングSPS-401

授業の概要(ねらい)

運動生理学では、運動を行うことによって身体にどのような変化が生じるのか、また、その変化は我々の身体にとってどのような意味があるのかを学びます。運動生理学Ⅱでは、特に運動と内分泌、体液、免疫、代謝、体温調節、骨、発育発達に ついて学びます。また、老化や生活習慣病等と運動との関わりについても学びます。

授業の到達目標

「運動」というものを科学的な視点で考え、理解できるようになる。

成績評価の方法および基準

定期試験(60%)、学習課題(30%)と授業ノート(10%)により評価します。なお、全授業の3分の2以上の出席がない場合には、定期試験を受験することができません。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『入門運動生理学』 勝田茂杏林書院
参考文献『パワーズ運動生理学』内藤久士らメディカル・サイエンス・インターナショナル

準備学修の内容

各授業の前に講義で使用するスライドは、事前にLMSに掲示しておきますので目を通し、講義で学んだ範囲に ついて、複数の専門書を読むことにより、充分な復習をして下さい。また、各授業にある学習課題を講義までに授業ノートにまとめておいてください。

その他履修上の注意事項

運動生理学を理解するためには、その基礎となる生理学の理解が不可欠です。運動生理学を履修する学生は生理学を履修していることが望ましい。また、高校までに学ぶ数学や理科の基本的知識も必要となりますので、その点を十分に理解した上で履修して下さい。 科学的に物事を考え、理解することは、どのようなことにおいても重要です。講義でも、常に科学的に物事を捉えるという意識を持って臨んでください。1回の講義で紹介する情報量は比較的多いですので、講義を1回でも欠席すると講義内容を理解するのが困難になってきます。講義は毎回出席するようにして下さい。

授業内容

授業内容
第1回運動とホルモン(1)                      
ホルモンとは何か、各種ホルモンの作用機序を説明できる。
学習課題:視床下部の構造とはたらきについて
第2回 運動とホルモン(2)                      
運動時のホルモン応答とその意義について説明できる。
学習課題:サイトカインのはたらきについて
第3回運動と体液・血液(1)                     
運動やトレーニングが体液・血液成分へ与える影響について説明できる。 脱水が身体機能に及ぼす影響について説明できる。
学習課題:皮膚の構造とはたらきについて
第4回運動と体液・血液(2)
貧血の原因と、貧血が身体機能に及ぼす影響について説明できる。
学習課題:骨髄のはたらきについて
第5回運動と免疫(1)                    
免疫機構について説明でき、何故ヒトは病気になるのかを説明できる。
学習課題;血液の成分とはたらきについて
第6回運動と免疫(2)                    
運動が免疫機能に与える影響について説明できる。
学習課題:白血球のはたらきについて
第7回運動と代謝
運動やトレーニングがエネルギー代謝に与える効果について説明できる。
学習課題:スポーツ心臓について
第8回運動と体温調節
運動が体温に及ぼす影響と、その調節機構について説明できる。
学習課題:皮膚の構造とはたらきについて
第9回運動と骨
骨の基本構造と運動が骨に及ぼす効果について説明できる。
学習課題:骨のはたらきについて
第10回発育・発達と老化(1)                
加齢に伴う身体諸機能の変化と思春期・青年期の身体諸機能の発達の特徴について説明できる。
学習課題:スキャモンの発育・発達曲線について
第11回発育・発達と老化(2)                
加齢に伴う身体諸機能の変化と高齢期の身体諸機能の特徴について説明できる。
学習課題:骨粗鬆症について
第12回運動と生活習慣病
運度が生活習慣病へ及ぼす効果について説明できる。
学習課題:高血圧のメカニズムについて
第13回運動と特殊環境(1)                
特殊環境が引きおこす生理反応の原理について説明できる。
学習課題:高所トレーニングについて
第14回運動と特殊環境(2)                
特殊環境のスポーツ医科学への応用についてトレーニングプログラム等を提案できる。
学習課題:潜函病について
第15回まとめと試験
学習課題:健康の維持増進に関係する体力要素を1つあげ、説明しなさい。