担当者 | 玉置 知巳教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [国際経済学科] | |
科目ナンバリング | MOF-304 |
開発金融論IおよびIIでは、発展途上国の持続的な成長に、金融が重要な役割を果たすことを学んでいきます。4つのテーマを設定します。第1のテーマ「発展途上国にとっての金融の役割」は、概論で金融の健全な発展により、資金が効率的に配分されることが発展途上国の成長を促すことを理解します。第2のテーマ「金融包摂(きんゆうほうせつ)」では、金融の発展がそれまで金融サービスを受けられなかった人々にも届くような発展となることの重要性とその方法について学びます。第3のテーマ「金融の安定性」では、金融危機のように金融が不安定になると、その国成長は軌道から外れ、特に貧困層を傷つけることになることを理解します。テーマ4では、発展途上国に流入する直接投資、ポートフォリオ投資、海外労働者送金、政府開発援助について、それぞれの特徴を理解します。さらに特別テーマとして、「インフラ開発と金融」を取り上げ、官民連携とファイナンスについての基礎を紹介します。それぞれのテーマの事例に、主にアジアの発展途上国のケースを取り上げ、具体的な理解が進むように工夫します。
秋学期は、テーマ3およびテーマ4について、議論していきます。
金融の安定性が発展途上国にとってはとりわけ重要であることを理解すること、発展途上国に流入する資金の中で直接投資、ポートフォリオ投資、政府開発援助資金、海外労働者送金などのそれぞれの特徴と最近の動向について概略を説明できるようになること、を主要な到達目標とします。
詳細は、履修状況を見て決めますが、出席及び理解度チェックによる平常点(50%)と期末試験の結果(50%)を総合的に勘案し評価を決定します。授業への参加を重視します。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | その都度、授業で紹介します。 | ||
参考文献 |
前回の授業の復習・課題の準備を行うことで、次の授業に備えてください。
日頃から、発展途上国の経済・金融情勢に関心を持つよう心掛けてください。授業の中でも、関連する時事問題を積極的に取り上げていきます。
回 | 授業内容 |
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第1回 | イントロダクション:授業の進め方、参考資料などを説明します。 |
第2回 | テーマ3「金融危機と発展途上国」:①累積債務問題と金融危機 |
第3回 | テーマ3「金融危機と発展途上国」:②アジア通貨危機の発生:その原因とインパクト |
第4回 | テーマ3「金融危機と発展途上国」:③アジア通貨危機の教訓 |
第5回 | テーマ3「金融危機と発展途上国」:④グローバルな資金の移動と発展途上国の経済 |
第6回 | ケーススタディ1:(例示)アジア通貨危機:タイの経験:トムヤムクン危機 |
第7回 | テーマ4「途上国に流入する様々な資金とその特徴」:①直接投資、ポートフォリオ投資、政府開発援助、海外労働者送金の動向 |
第8回 | テーマ4「途上国に流入する様々な資金とその特徴」:②発展途上国にとっての海外直接投資の役割(その1) |
第9回 | テーマ4「途上国に流入する様々な資金とその特徴」:③発展途上国にとっての海外直接投資の役割(その2) |
第10回 | ケーススタディ2:(例示)日本企業の直接投資動向 |
第11回 | テーマ4「途上国に流入する様々な資金とその特徴」:④海外労働者送金の役割と重要性 |
第12回 | ケーススタディ3:(例示)アジアにおける海外労働者の動向 |
第13回 | テーマ4「途上国に流入する様々な資金とその特徴」:⑤政府開発援助の役割と動向 |
第14回 | ケーススタディ4:(例示)中国主導でのアジアインフラ投資銀行設立の意味 |
第15回 | 総復習と確認テスト |