心理実習は,臨床心理実践の現場に赴き,公認心理師に求められる臨床心理実践がどのように行われ,そこで働く心理職にどのような専門性が求められるのかを学ぶものである。本学では,公認心理師が活躍する5分野すべてにおいて実習を行う。
心理実習Ⅰでは,実習に出るために必要な知識を学ぶとともに,保健医療分野での見学実習を行い,さらに,教育分野で集中実習を行い,実際に子どもたちとかかわることで,各年齢での発達特徴や子どもや教員とのコミュニケーション,特別なニーズを持つ子どものアセスメントと支援方法を学ぶ。実習に際して,事前に実習前準備学修を行い,事後に事後学修として振り返りが行われる。
①臨床心理実践の現場で求められる倫理観と態度,コミュニケーションスキルを身につける。
②公認心理師が働く各分野について,それぞれにおける公認心理師の役割を説明できる。
③公認心理師が働く各分野について,どのような職種が働き,多職種連携や地域活動がどのように行われているかを説明できる。
④自らの特性や資質を把握し,将来の道筋を見極める。
授業での積極的態度・発表内容(40%),実習に際して課される各種レポート・実習ノート(60%)
実習に際して,実習先の概要や,臨床心理実践の根拠となる法律・制度を手分けして自分たちで調べて発表する。各機関・施設で行われている心理アセスメントや心理的支援法についての知識が求められるため,これまで学んできた学修内容を復習することが求められる。
心理実習Ⅰを履修するためには,公認心理師プログラム科目である「心理演習Ⅰ」「心理演習Ⅱ」「公認心理師の職責」と,「心理学的アセスメント論」「心理学的支援法Ⅰ」「人体の構造と機能および疾病」の単位を取得していなければならない。また,実習予定者としてふさわしくない言動があったり,学内外で違法行為による処罰や停学・訓告等の処分を受けたりした者は履修を許可されない。
授業に際して,欠席が多かったり,授業態度が不真面目であったり,倫理違反行為が認められた場合,実習に出ることができず単位取得ができない。
授業では,調べたことや学んだこと,実習で経験したことについて意見交換を行うことが多く,自らの考えを発表することが多い。話し合いに積極的に参加することが求められる。
各見学実習の日時は実習先の都合により変わるため,シラバスどおりにいかない点に注意する。各自が授業内での連絡や公認心理師等実習支援室から出される掲示を確認する。
実習に際して,実習生としてふさわしい身なりと服装で臨むことが求められる。
※心理実習Ⅰは,公認心理師受験資格取得を目指す学生に向けた科目である。
回 | 授業内容 |
---|---|
第1回 | ガイダンス:実習に必要な手続きを学ぶ。 |
第2回 | 心理実践場面での職業倫理について |
第3回 | 心理実践場面での接遇・コミュニケーションについて |
第4回 | 心理実践記録・実習レポートの書き方 |
第5回 | 教育分野集中実習の事前学習(子どもの発達,教育分野でのアセスメントと支援法) |
第6回 | 教育分野集中実習 |
第7回 | 教育分野集中実習 |
第8回 | 教育分野集中実習 |
第9回 | 教育分野集中実習 |
第10回 | 教育分野集中実習(オンライン) |
第11回 | 教育分野集中実習の事後学修 |
第12回 | 保健医療分野の事前準備学修 |
第13回 | 保健医療分野の見学実習 |
第14回 | 保健医療分野の見学実習の振り返り |
第15回 | 心理臨床センター見学と事後の振り返り |