日本文化Ⅰ-Ⅱ
担当者馬場 小百合教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [総合基礎科目]
科目ナンバリングJLT-102

授業の概要(ねらい)

毎回の授業で百人一首の歌から一首を取り上げて学びます。
和歌は古来より、日本文化の基盤となってきました。そして藤原定家の撰によるとされる百人一首は、現代でも教育の現場において和歌の入門のために学ばれています。
この授業では、各歌についての文法的解説にとどまらず、和歌の修辞法、作者の伝や時代背景、所収作品における歌の位置づけなど、幅広い周辺知識への理解を深めることを通じて深く歌を読解することを目指します。さらに、百人一首という作品そのものの成立や構造についても学び、それぞれの歌が百人一首という作品の中でどのように位置づけられるのか、考察を深めます。
また、毎回の歌をくずし字で紹介し、変体仮名・くずし字を解読するための入門的知識を学ぶ機会にもなる予定です。

授業の到達目標

日本文化の基盤となっている和歌に関する基礎的知識や歴史的背景、くずし字について多角的に修得し理解できる。
興味をもった事柄について参考文献などを通して発展的に自ら調査できる。

成績評価の方法および基準

小テスト(60%)と最終レポート(40%)によって評価します。
小テストはLMSを用いて行い、毎回の授業に関する問題を出題します。提出時に採点され、誤答にはフィードバックがなされます。
最終レポートは「①題意理解 ②論理構成、考察力 ③表現、文字の正確さ ④知識理解 ⑤遵守」の5項目をルーブリックにより評価します。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書テキストはプリントを用意し、参考文献は授業時に紹介します。
参考文献

準備学修の内容

予習のために配布されたプリントを次の授業までに読んでおき、指示された問いについて事前に考察し、分からない言葉を辞書などを使って調べてくる。
授業で配付されたレジュメや紹介された参考文献に目をとおし、次回の授業時までに疑問点を質問できるようにしておく。

その他履修上の注意事項

 授業中の質問やコメントシート等を通じて、積極的な授業参加を求めます。

授業内容

授業内容
第1回ガイダンス:前期の復習 《講義》
第2回百人一首の歌を読む:中納言浅忠「逢ふことの」 《講義》
第3回百人一首の歌を読む:曾禰好忠「由良の戸を」 《講義》
第4回百人一首の歌を読む:藤原義孝「君がため」 《講義》
第5回百人一首の歌を読む:右大将道綱母「嘆きつつ」 《講義》
第6回百人一首の歌を読む:小式部内侍「大江山」 《講義》
第7回百人一首の歌を読む:伊勢大輔「いにしへの」 《講義》
第8回百人一首の歌を読む:清少納言「夜をこめて」 《講義》
第9回百人一首の歌を読む:周防内侍「春の夜の」 《講義》
第10回百人一首の歌を読む:崇徳院「瀬を早み」 《講義》
第11回百人一首の歌を読む:西行法師「嘆けとて」 《講義》
第12回百人一首の歌を読む:式子内親王「玉の緒よ」 《講義》
第13回百人一首の歌を読む:前大僧正慈円「おほけなく」 《講義》
第14回百人一首の歌を読む:順徳院「百敷や」 《講義》
第15回総括(オンライン) 《講義》