ヨーロッパ経済論Ⅰ
担当者田中 延幸教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [経済学科]
科目ナンバリングECP-327

授業の概要(ねらい)

 現在、ヨーロッパ経済を構成する諸国の大半はヨーロッパ連合(EU)に加盟し、EUの理念・政策・制度から大きな影響を受けている。そのため、ヨーロッパ経済は、ヨーロッパ統合を通じて歴史的に形成されてきたEU経済とほとんど重なっている。とはいえ、EUが一つの国家を形成しているわけではないことから、ドイツやフランスをはじめとするEU加盟国の経済の自立性・独立性も高い。イギリスに至ってはEU自体から離脱した。以上のことを踏まえ、この授業では、ヨーロッパにおけるEU加盟国およびEU非加盟国の経済の動向にも留意しながら、EU経済の成立と展開について説明する。したがって、この授業を通じて、EU経済を軸にヨーロッパ経済の歴史と現状について学ぶ。

授業の到達目標

(1) EU経済を中心にヨーロッパ経済の歴史と現状について理解し、説明することができる。
(2) ドイツ・フランス・イギリスを中心にヨーロッパの国民経済の歴史と現状について理解し、説明することができる。
(3) 地域経済統合や国際経済関係に対して複眼的に考察する能力を修得する。

成績評価の方法および基準

平常点(授業への熱意):40%
期末試験:60%

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書使用しない。プリントを配布する。
参考文献『現代ヨーロッパ経済』田中素香・長部重康・久保広正・岩田健治有斐閣アルマ

準備学修の内容

 授業で配布されたプリントやノートを見直し、図書館に所蔵されている関連文献や資料も読んで、各回の授業内容について理解を深める。

その他履修上の注意事項

 ヨーロッパ経済論Ⅱも履修することが望ましい。また、オンラインでレポートを課すことによってオンライン授業を実施することとする。授業内容に関するレポートを作成し、第13回目にあたる授業日の23時59分までにLMSを通じて1ページ分のPDFファイルで提出すること。このレポートに対する評価は点数化され、平常点に組み込まれる。詳細については、授業やLMSを通じて告知する。なお、学生個人からの依頼を受けてオンライン授業を個別に実施することは一切ないので、履修登録の際、注意すること。

授業内容

授業内容
第1回イントロダクション
第2回ヨーロッパ経済統合思想の起源
第3回第一次世界大戦とヨーロッパ意識
第4回ヨーロッパ経済統合運動の展開
第5回1930年代大不況とヨーロッパ統合構想
第6回第二次世界大戦とヨーロッパ統合構想
第7回マーシャル・プランとヨーロッパ統合
第8回戦後改革とヨーロッパ統合
第9回シューマン・プランとECSC
第10回ECSCの制度的特徴
第11回ECSCからEECへ
第12回EECの制度的特徴
第13回ヨーロッパ経済の黄金時代とヨーロッパ統合
第14回レポートの作成と提出:オンライン授業
第15回総括と期末試験