授業の概要（ねらい）

　本講義は、さまざまな心理療法の実践に資するよう、以下の２つを中心に構成される。一つ目は、心理療法のプロセス、すなわち初回面接、見立て、面接の経過、行き詰まりの理解と対処、終結にまつわることがらなどについて理解することである。二つ目は認知行動療法の基本姿勢や技法を学びながら、心理療法で行われていることの一端を学ぶことである。そのうえで、実践が行われる場や対象の見立てによる適応の工夫について併せて学ぶことで、現場のニーズに対応する視点を得る。心理療法家となり、心理療法家であり続けるには、耐えることのない実践と研鑽が求められるが、そのプロセスに必要な基礎を築くことを目指す。

授業の到達目標

　心理療法の基礎的枠組みについて説明できる。
　認知行動療法の基本的な技法（ケースフォーミュレーション、行動活性化、認知再構成、行動実験、問題解決モジュール等）を実践できる。
　実践の場や対象に合わせて技法の適応を工夫する視点を持つことができる。

成績評価の方法および基準

ディスカッションへの参加，ロールプレイ演習およびグループワーク等でのパフォーマンス40％、期末試験60％

教科書・参考文献

準備学修の内容

　授業で扱われた事項について、教科書で提示している文献で復習し、掲載されたワークに取り組みながら体験的に理解すること。
　授業内で提示される文献について積極的に学習し理解を深めること。

その他履修上の注意事項

　ロールプレイやグループワークなどの体験的なワークが含まれる。
　この科目は臨床心理学専攻に特化した科目である。

授業内容