担当者 | 岡本 潤子教員紹介 | |
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単位・開講先 | 必修 2単位 [心理学科 2018年度以降] | |
科目ナンバリング | SEM-202 |
前期では,犯罪加害行為についての理論や概念を学び,実際に生じた重大事件をめぐって学修しました。その加害行為の対極に,被害があります。後期の授業では,犯罪被害について学びます。皆さんにとって,犯罪加害者の立場に身を置いて考えることより,犯罪被害者の立場に身を置くことの方が,はるかに容易です。しかし,被害者となること,またその影響には,大変複雑な側面があります。前期において,犯罪加害について考えを深めたように,自分自身がどのような立ち位置から犯罪被害を捉えるか,考えを深めていってほしいと思います。
「心理学基礎演習Ⅱ」では,テキストの中の,犯罪被害の部分を,紹介されている研究の原本を丁寧に調べながら,読んでいきます。また,被害者学の歴史,現代社会において犯罪被害者が体験する様々な影響とそれらに対するサポート,修復的司法の概念,等について調べます。さらに,授業の後半では,前期で学んだ特異な少年事件を題材にして,その被害者の側について考えていきます。授業は,グループに分かれての学生からの発表とディスカッション,教員からの講義と振り返りを繰り返しながら進めます。
① 非行・犯罪の被害について,各種資料や研究について調べることを通して理解し,説明することができる。
② グループで協力して発表に取り組み,伝わるようにプレゼンテーションを行うことができる。
③ 犯罪の加害と被害という実社会における心の問題に,学習者であり,ひとりの社会人である自身がどのように向き合っていくか,考えることができる。
班ごとで行う発表(資料,発表,班での協力と貢献)(30%),授業への参加状況(討論への参加や質問などの貢献)(20%),振り返りシートの提出とその内容(20%),最終レポート(30%)の割合で総合評価をおこないます。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 『コンパクト 司法・犯罪心理学』 | 河野荘子・岡本英生 | 北大路書房 |
教科書 | 『彩花へ 「生きる力」をありがとう』 | 山下京子 | 河出書房 |
教科書 | 『淳』 | 土師守 | 新潮文庫 |
教科書 | 『少年A この子を生んで』 | 「少年A」の父母 | 文藝春秋 |
参考文献 | 『これからの犯罪被害者学』 | グディ,J. | 成文堂 |
参考文献 | 『加害者家族』 | 鈴木伸元 | 幻冬舎新書 |
参考文献 | 『被害者と加害者の対話による回復を求めて』 | 藤岡潤子 | 誠信書房 |
発表者であるか否かに関わらず,事前にテキストを読み,自分なりの問いを立てて授業に臨んでください。発表の準備は班ごとに工夫して行いますが,時間外に行う必要があります。
授業の前半と後半では,取り組むテキストの種類が異なります。後半で読むテキストは分量が多いですが,ルポルタージュなので読みやすいものです。
テキストのうち「コンパクト 司法・犯罪心理学」は各自用意してもらう必要がありますが,その他のテキストは教員から配布します。
回 | 授業内容 |
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第1回 | 「心理学基礎演習Ⅰ」での学びの振返り。発表の分担決めなど |
第2回 | 犯罪被害の実態,犯罪被害者を巡る制度についての授業 |
第3回 | 学生の発表とディスカッション ① 犯罪被害者とその支援 |
第4回 | 学生の発表とディスカッション ② 犯罪被害の諸側面と支援 |
第5回 | 被害者の体験を考える(LMSオンデマンド) |
第6回 | 学生の発表とディスカッション ③ 修復的司法の歴史と背景 |
第7回 | 学生の発表とディスカッション ④ 修復的司法の実際 |
第8回 | 学生の発表とディスカッション ⑤ 修復的司法と被害者 |
第9回 | まとめとディスカッション |
第10回 | 学生の発表とディスカッション ⑥ 『淳』 |
第11回 | 学生の発表とディスカッション ⑦ 『彩花へ』 |
第12回 | まとめとディスカッション |
第13回 | 学生の発表とディスカッション ⑧ 加害者家族の被害性 |
第14回 | 学生の発表とディスカッション ⑨ 被害者家族の被害性 |
第15回 | まとめとディスカッション |