担当者 | 新原 将義教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [総合基礎科目] | |
科目ナンバリング | SEM-201 |
本授業のテーマは「社会構成主義から現代を読み解く」である。
近年,我々の世界には社会的課題が山積している。特に日本は,SDGs,民主主義の危機,知識のあり方に対する疑問提起,アジア諸国をはじめとする国際社会との協調など,多くの問題に対して積極的な取り組みが為されているとは言い難いのが現状である。いずれの問題に対しても,有意義な活動は草の根的に広がっているものの,政策としては大きな前進は見られないどころか,後退している問題も数多くある。
この授業では,こうした喫緊の社会的諸問題にアプローチする理論的道具として,「社会構成主義」を取り上げる。社会構成主義とは,個人主義,科学至上主義といった近代的世界観の限界を批判し,ポストモダンと呼ばれる新たな世界観の提案をけん引した一連の理論群を指す。また社会構成主義は理論的な検討のみにとどまらず,様々な社会活動の新たなモデルを提案し,多くの社会活動の現場に多大な影響を与えてきた。
前期の授業では,2つの書籍を読み解くことから,社会構成主義の基礎を理解することを目指す。今の世の中に疑問を感じ,自らができることを探すことに熱意を感じる学生の受講を歓迎する。
①学生は,我々の精神や行為の社会・文化的側面について,具体例を挙げながら説明することができる。
②学生は,社会構成主義の理論的特徴について,具体例を挙げながら説明することができる。
③学生は,現代の社会問題の1つを取り上げ,社会構成主義の観点からそれを論ずることができる。
授業内でのプレゼンテーション 50%
最終レポート 40%
授業への貢献度 10%
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 「脱・心理学」入門-10代からの文化心理学 | 新原将義 | 北樹出版 |
参考文献 | あなたへの社会構成主義 | ケネス・J・ガーゲン | ナカニシヤ出版 |
本授業はグループワークを中心に進行する。また,授業内で複数回プレゼンテーションを担当する機会がある。グループメンバーと連絡を取り合い,課題に取り組むこと。
本授業では、授業初回から様々な課題に取り組んでもらうこととなる。そのため、第1回の授業に参加した学生以外は受講できないものとする。
また,第14回終了後,オンライン授業として総括を行う。詳細については授業内で説明を行う。
回 | 授業内容 |
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第1回 | オリエンテーション ポストモダンの必要性 |
第2回 | グループ決定,アイスブレイク,対話のインプロ |
第3回 | 「『脱・心理学』入門」第1章 |
第4回 | 「『脱・心理学』入門」第2章 |
第5回 | 「『脱・心理学』入門」第3章 |
第6回 | 「『脱・心理学』入門」第4章 |
第7回 | 「『脱・心理学』入門」第5章 |
第8回 | 「あなたへの社会構成主義」第1章 |
第9回 | 「あなたへの社会構成主義」第2章 |
第10回 | 「あなたへの社会構成主義」第3章 |
第11回 | 「あなたへの社会構成主義」第4章 |
第12回 | 「あなたへの社会構成主義」第5章 |
第13回 | 「あなたへの社会構成主義」第6・7章 |
第14回 | 「あなたへの社会構成主義」第8・9章 |
第15回 | (オンライン)リフレクション |