中央アジア史Ⅰ
担当者山内 和也教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [史学科]
科目ナンバリングHAA-223

授業の概要(ねらい)

 中央アジアは洋の東西を結ぶユーラシア大陸の中央部に位置する地域です。このユーラシア大陸、そして中央アジアを貫くシルクロード、すなわち「絹の道」は物だけでなく、さまざま宗教を洋の東西に伝えるとともに、たくさんの人たちが往来した道で、文化の交流、人間の交流の歴史において大きな役割を果たしてきました。この授業では、中央アジア、そしてシルクロードに焦点をあて、キルギス共和国のアク・ベシム遺跡を具体的な事例としてとりあげ、その時代の歴史や文化を学びます。また外部の専門家の招へいや帝京大学シルクロード学術調査団の調査の成果の紹介を通して、シルクロードそして中央アジアに対する多角的な視点を学びます。

授業の到達目標

 中央アジアの世界を理解すること、そして中央アジアが持つ歴史的なダイナミズムを理解すること。

成績評価の方法および基準

 学期末試験30%(授業内試験)、課題レポート30%(2回)、確認テスト40%(LMSで実施)

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書なし
 
参考文献『中央アジアを知るための 60章』2003年宇山智彦編明石書店
参考文献『中央ユーラシアを知る事典』2005年小松久男・梅村坦・宇山智彦・帯谷知可・堀川徹(共編)平凡社
参考文献『テュルクを知るための61章』2016年小松久男(編)明石書店
参考文献『読む事典 シルクロードの世界』シルクロード検定実行委員会編NHK出版

準備学修の内容

 シラバスに参考文献を記しておきましたが、それ以外にも授業のなかで、それぞれの授業のトピックに関する文献を紹介しますので、可能な限り、それを手に取って読んでみてください。また、授業で指示する課題について、そうした文献を活用してレポートをまとめてください。

その他履修上の注意事項

 中央アジアは日本人にとって近くて遠い地域にあたります。その一方で、中央アジアを通るシルクロードを通じて、日本にはさまざまな文化が伝わりました。中央アジアそのものだけでなく、過去から現在まで続く日本との関係についても興味を持っていただきたいと思います。

授業内容

授業内容
第1回 <オリエンテーション>
 自己紹介、授業目的、授業方法、成績評価、シルクロードと中央アジア世界とは何か
第2回 グレートゲームとシルクロードの探検の時代1(オンライン)
第3回 グレートゲームとシルクロードの探検の時代2
第4回 ソグド人がシルクロードに残した足跡を知る1
第5回 ソグド人がシルクロードに残した足跡を知る2
第6回 玄奘がたどったシルクロード1-長安からベデル峠-
第7回 玄奘がたどったシルクロード2-ベデル峠からスイヤブ-
第8回 アク・ベシム(スイヤブ)遺跡とは何か-玄奘の記録-
第9回 ソグド人の街スイヤブ1
第10回 ソグド人の街スイヤブ2
第11回 遊牧民世界と農耕都市空間の共存-ソグド人の進出と灌漑システムー
第12回 ソグド人の街を掘る
第13回 唐の砕葉鎮城を掘る1
第14回 唐の砕葉鎮城を掘る2
第15回 <まとめ>
 学期末試験