刑法総論Ⅰ
担当者佐々木 知子教員紹介
単位・開講先必修  2単位 [法律学科 2018年度以降]
科目ナンバリングCRL-101

授業の概要(ねらい)

 刑法総論は、刑事法を理解するための必要不可欠な基礎になりますが、その背景には歴史と哲学があり、一通りの理解に至るだけでも決して容易ではありません。しかし、1年生が同時に学び始める民法や憲法などとは異なり、刑事事件は日々のニュースになるので、身近でとっつきやすい面もあります。
 授業では、元検事(現弁護士)である私が初学者を対象に書き下ろした、実務に即したテキストを用い、身近な具体例や著名な事件などを挙げながら、進めていきます。このテキストは総論ばかりか各論(各罪)も一冊に収めており、適宜その項も参照することで、理解はより深まると思います。
 書く力を重視しており、最終の授業内試験は論述式2問形式で実施し(教科書・ノート持ち込み可)、その模範回答・コメントをLMSにアップし、後期第1回に解説します。なお前期途中に、同じ形式で中間試験を実施します(すべて目を通してコメントも作成しますが、成績評価には含めない予定)。

授業の到達目標

 刑法の基礎を理解し、その考え方の基本が分かり、人に分かるよう説明できるようになること。

成績評価の方法および基準

 授業内試験(論述式2問)の採点結果によって、成績を評価します(S10%以内、 A~C各30%予定だがBが多くなる傾向あり。Dは例外的)。出席回数を受験資格としないし、出席点の加味もしませんが、これまでの経験からして出席状況の良い学生のほうが点数も高く、従って成績も良いので、自分のために出席してください。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『警察官のためのわかりやすい刑法』佐々木知子著立花書房
参考文献『別冊ジュリスト 判例百選刑法総論〔第8版〕』有斐閣

準備学修の内容

 教科書とノートをベースに、前回分を復習するとともに次回分を事前によく読むこと(2時間程度)。その際、常に具体的な例を想像しながら自分の頭で考える癖をつけるようにしてください。また書く力を養うために、なんであれ、できるだけ文章を書くようにしてください(漢字を正しく書けるよう、忘れないよう、手書きがお勧めです)。

その他履修上の注意事項

 教室でのマナーを守ること。
 すぐについていけなくなるので、必ず予習・復習を。授業の最後15分を質疑時間に充てており、質問大いに歓迎です。
 刑事法に興味をもてば、2年次以降刑法各論及び刑事訴訟法を履修してください。

授業内容

授業内容
第1回オリエンテーション、
第1章 序論①
第2回第1章 序論②
第3回第2章 犯罪論の体系①
第4回第2章 犯罪論の体系②
第5回第3章 刑罰
第6回第4章 構成要件①
第7回第4章 構成要件②
第8回第4章 構成要件③
第9回中間試験(論述式2問)実施。オンラインで金~日曜に適宜作成し、送信してもらいます。ただし進行によっては1回程度ずれるかもしれないので、授業に出席してフォローしてください。
第10回上記模範解答・コメントについて、復習を兼ねて解説する。
第4章 構成要件④
第11回第4章 構成要件⑤
第12回第5章 違法性①
第13回第5章 違法性②
第14回第5章 違法性③
第15回まとめと授業内試験実施(範囲は中間試験以降)