担当者 | 櫛原 功一教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [史学科] | |
科目ナンバリング | ARC-212 |
日本考古学史に関し、旧石器時代から古代までの時代別に、今日常識化されている学説や理論がどのような研究経緯を経て現在に至ったのかを学ぶ。こうした学史、研究史の振り返りは、研究に取りかかるさいに最初に行うべき基礎的作業である。各時代には考古学的にどのような課題が存在し、考古学的にどのような方法論のもと、何がどの程度解明されるに至ったのか、そしてまだ未解明な部分は何か、各時代のさまざまなテーマを取り上げてその研究史や学史を学ぶ。日本考古学は調査事例や新たな発見、資料数の蓄積によって、比較的短期間のうちに飛躍的な発展を遂げたが、今日でもまだ未解明な分野が多く、常識化された中にも再検討の余地があるのが考古学の分野であり、その点を再認識する。
どのような課題のもと、これまでに論争、研究が繰り広げられ、どのような結論が得られたのかを探ることで、理論の成り立ちを学び、学問への関心や取り組むべきテーマを見いだすきっかけとしたい。また実際の研究や論文執筆にあたっては、問題設定、研究方法、結論とともに学史は大きな比重を占めているが、学史の重要性をよく理解、認識し、学史を紐解く中で新たな課題や方法論を見いだす。
ペーパー試験(80%)のほか、授業態度、レポート提出状況および内容を評価の参考とする。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 指定しないが、参考文献および授業で取り上げた論文を熟読する。また必読文献はコピーを事前配布する。 | ||
参考文献 | 『岩波講座 日本考古学』1~7、別巻1・2 | 近藤義郎ほか編 | 岩波書店 |
参考文献 | 『日本考古学を学ぶ』(1)~(3) | 大塚初重・戸沢充則・佐原真 編 | 有斐閣 |
参考文献 | 『論争・学説 日本の考古学』1~6・別巻 | 桜井清彦・坂詰秀一 編 | 雄山閣 |
次回授業時に扱う論文については、前の授業時に文献名を伝える、もしくは入手困難な文献についてはコピー配付するので、その文献を必ず事前に読んで内容を理解しておくこと。
秋季に行う本授業は、春季の「考古学史Ⅰ」をさらに深く掘り下げた学史研究である。考古学史ⅠとⅡはセットをなすものであることから、両方を合わせて受講することが望ましい。
回 | 授業内容 |
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第1回 | 講義内容の概要、目的説明。 |
第2回 | 時代テーマ別考古学史 縄文時代の研究史1ー土器編年と時期区分論に関する学史について学ぶ。 |
第3回 | 時代テーマ別考古学史 縄文時代の研究史2ー土器編年と様式論、型式論、年代観に関する学史について学ぶ。 |
第4回 | 時代テーマ別考古学史 縄文時代の研究史3ー土器製作と流通に関する学史について学ぶ。 |
第5回 | 時代テーマ別考古学史 縄文時代の研究史4ー竪穴住居を主とした住まいに関する学史について学ぶ。 |
第6回 | 時代テーマ別考古学史 縄文時代の研究史5ー集落構造と世界観に関する学史について学ぶ。 |
第7回 | 時代テーマ別考古学史 縄文時代の研究史6ー儀礼と祭祀に関する学史について学ぶ。(オンライン) |
第8回 | 時代テーマ別考古学史 縄文時代の研究史7ー食料生産と農耕論に関する学史について学ぶ。 |
第9回 | 時代テーマ別考古学史 縄文時代の研究史8ー石器、石材流通と石材利用に関する学史について学ぶ。 |
第10回 | 時代テーマ別考古学史 弥生時代の研究史ー稲作の波及と農耕に関する学史について学ぶ。 |
第11回 | 時代テーマ別考古学史 古墳時代の研究史1ー古墳の出現と変遷に関する学史について学ぶ。 |
第12回 | 時代テーマ別考古学史 古墳時代の研究史2ー須恵器の編年と年代観に関する学史について学ぶ。 |
第13回 | 時代テーマ別考古学史 古代の研究史1ー土師器の編年と分布に関する学史について学ぶ。 |
第14回 | 時代テーマ別考古学史 古代の研究史2ー瓦の文様と製作技術に関する学史について学ぶ。 |
第15回 | まとめと授業内試験。 |