外交史Ⅱ
担当者日暮 吉延教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [法律学科 2017年度以前]
科目ナンバリングINR-102

授業の概要(ねらい)

 この講義の目的は、近代日本外交の歴史的展開に関する分析を通じて、諸国家間の多様な利害を調整し、国際秩序を維持する「外交」への理解を深めることです。
 授業では、政治エリートの認識、国内政治、国民世論、国際環境など、さまざまな要因を踏まえながら、昭和戦前期の比較的短い期間に対象を限定したうえで、具体的な事件や問題、政策決定過程をなるべく詳細に検討します。
 なお戦後日本政治の歴史的展開を学ぶ日暮担当の「政治史(日本)」は、この講義と密接な関係にあります。

授業の到達目標

1)外交史に関する基礎的な知識を修得し、政治外交の仕組みを他者に説明できる。
2)特定の事態に対する政策オプションを検討し、戦略的思考を理解できる。
3)政策決定過程に関する詳細な分析のあり方を修得する。
4)戦前期日本と国際環境の関連性について理解できる。

成績評価の方法および基準

試験の成績(90%)、ディスカッション・ペーパー、授業への貢献度(10%)等を評価します。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書特定の教科書は使用せず、授業中に参考資料を配付します。
参考文献前期「外交史Ⅰ」の参考文献を参照

準備学修の内容

毎回、自分でとったノートをなるべく当日中に一度、読み返すこと。疑問に思った部分があれば、事典等で調べたり、文章の修正をしたりすること。この簡単な作業をするだけでも学習成果は相当に上がるはずです。

その他履修上の注意事項

・日暮が担当する「政治史(日本)」「国際関係論」の履修が望まれます。
・充実したノートを自分自身で作成することが重要です。その理由は二つ。(1)講義を聴いて「ここは重要だ」と自分が判断した部分を迅速にメモする(ノートをとる)ことは、社会に出てから必要となる「問題のポイントをつかむ力」「判断力」をつける訓練になります。(2)人間は残念ながら物事をどうしても忘れてしまうので、覚えておくためにメモ(覚え書き、備忘録)をとることが必要です。

授業内容

授業内容
第1回ガイダンス
第2回硫黄島
第3回沖縄戦(1)
第4回沖縄戦(2)
第5回ヤルタ会談と日本
第6回近衛上奏文の意味
第7回東京大空襲
第8回鈴木貫太郎内閣
第9回アメリカの対日政策
第10回ポツダム宣言と原爆問題
第11回終戦の政策決定(1)
第12回終戦の政策決定(2)
(前後の時期、オンライン授業公開)
第13回日本の敗戦
第14回試験、および議論のフィードバック(授業内での解説)
第15回オンライン授業:ソ連の対日参戦問題(第12回授業と同時期に公開)