担当者 | 藤木 貴史教員紹介 | |
---|---|---|
単位・開講先 | 選択 2単位 [政治学科] | |
科目ナンバリング | FUL-302 |
西洋法の体系は大きく2つに分かれています。一つは大陸法(Civil Law)であり、ドイツ・フランスが典型です。日本もこちらに属します。もう一つは英米法(Common Law)であり、イギリス・アメリカなどがこちらに属します。本講義では主としてアメリカを取り上げます。英米法IIでは、映像教材と講義を組み合わせながら、①アメリカ憲法とアメリカ社会、②アメリカ労働法を理解することを目指します。
本講義の狙いは以下の3つです。
①英米法という複合的な法分野に関する基本的な知識を修得する(カリキュラムマップ4)
②地球的規模で生じている現象について説明できる(カリキュラムマップ14)
③アメリカ法の根底にある価値観を学び、日本法とは異なる多様な価値観の存在を認識できる(カリキュラムマップ10)
①英米法の基礎的な知識を習得する。
②英米法を知らない人に対して、日本法と比較しながら、英米法の仕組みを説明することができる。
期末試験:6割(説明問題/事案問題により、英米法の仕組みを説明できるかを測る)
レポート:4割(授業中、任意の複数回において、英米法知識の正確な理解を問う課題を課す)
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
---|---|---|---|
教科書 | |||
参考文献 | 『アメリカ法判例百選』 | 樋口範雄ほか | (有斐閣、2012年) |
参考文献 | 『アメリカ憲法〔第2版〕』 | 樋口範雄 | (弘文堂、2021年) |
参考文献 | 『雇用差別と闘うアメリカの女性たち』 | ジリアン・トーマス著、中窪裕也訳 | (日本評論社、2020年) |
参考文献 | 『「表現の自由」を求めて』 | 奥平康弘 | (岩波書店、1999年) |
講義前:1時間30分程度を目安に、参考書の当該箇所を読む。不明点をノートに書きだし、講義において問題点を理解できるようにしましょう。
講義後:1時間30分程度を目安に、参考書・レジュメの復習。友達・家族に、その日聞いた英米法のおおまかな仕組みを説明できる程度まで復習しましょう。
【授業に臨む姿勢】
・講義中は、ノートを適切にとるなど、講義に集中することが求められます。参考書をもとに学習に臨むことを推奨します。
・ゲームや私事を見つけた場合には止めるよう注意をします。また、感染症対策に鑑み飲食は禁止します。
・休まないで出席することは理解の前提となるので、その旨心がけてください。
【関連科目】
本講義の理解のためには、①日本国憲法、②民法(民法総則、契約法)、③民事訴訟法、④労働法などの基礎的知識があることが望ましいです(ただし、これらの科目を履修していない学生でも、この講義を履修して構いません)。
回 | 授業内容 |
---|---|
第1回 | ガイダンス |
第2回 | 権利の章典と差別禁止(1)アメリカにおける人種差別の実態 |
第3回 | 権利の章典と差別禁止(2)歴史的展開の検討 |
第4回 | 権利の章典と差別禁止(3)公民権法と性差別 |
第5回 | 権利の章典と差別禁止(4)公民権法の今日的課題 |
第6回 | 権利の章典と表現の自由(1)植民地期から建国期 |
第7回 | 権利の章典と表現の自由(2)二重の基準の登場 |
第8回 | 権利の章典と表現の自由(3)マッカーシズム時代 |
第9回 | 権利の章典と表現の自由(4)公民権運動と現代的展開 |
第10回 | 権利の章典と経済(1)アメリカ経済発展の実態 |
第11回 | 権利の章典と経済(2)ロックナー判決からニューディールへ |
第12回 | 権利の章典と経済(3)アメリカ労働法の発展 |
第13回 | 権利の章典と経済(4)アメリカ労働法の今日的課題 |
第14回 | まとめ・進度調整 |
第15回 | 期末試験・解説 |