担当者 | 岡本 潤子教員紹介 | |
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単位・開講先 | 必修 2単位 [心理学科 2018年度以降] | |
科目ナンバリング | SEM-401 |
非行,いじめ,不登校,引きこもりなどの青少年の社会不適応行動,児童虐待,家庭内暴力,きょうだいの不和,父母の離婚や紛争の中の子どもなど,子どもをめぐる家庭や家族の問題は,多様な要因が複雑に関係し,簡単に解明はできません。しかし,先行研究の学習を十分に行い,小さな問いを工夫して組み立て,自分たちなりの発見を積むことはできるはずです。
この演習では,最終的な研究結果を個人で執筆することを視野に入れ,3年次から,1年がかりの研究をスタートさせます。研究は,グループで行います。グループ員で関心を絞り込み,或いは発展させ,研究計画を練り,質問紙の使用,専門家へのインタビュー調査など,調査手法を選択してデータを取り,分析を行い考察全てを自分達で行います。非行のある少年や現に問題を抱えている子どもを直接調べることはできないので,研究計画には工夫が必要です。4年次には,3年次の研究体験に基づいて,さらに発展させ,或いは新たな関心に基づいて,2本目の研究を行うとともに,3年ゼミ生に自身の体験を伝えていきます。
① 自身が漠然と関心を持っているテーマを,文献および先行研究で具体的に当たり,自分たちの探求したいことを絞っていくことができる。
② 何を調べると,自分たちの知りたいことがわかるのかを具体的に考えることができる。
③ グループでの学びを重ねる中で,お互いの意見を尊重しながら議論することを身に着ける。
④ 夏休みに訪問する家庭裁判所見学の準備を,人間科学の社会での活用という視点で行う。
グループでの研究の進展20%,テーマの探求や先行研究調べなどを精緻に行う個人の姿勢(含,授業への参加姿勢)20%,中間発表30%,春期レポート30%を,総合的に評価します。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | |||
参考文献 | 『基礎から学ぶ 犯罪心理学研究法』 | 桐生 正幸 | 福村出版 |
参考文献 | 『子どもの養育に心理学がいえること』 | シャファー,H.R.(著)無藤隆,佐藤恵理子(訳) | 新曜社 |
それぞれが文献や先行研究を調べたり,グループで検討したりすることは,授業時間内では行えません。各人が,グループ作業を積極的に担うよう,工夫を提案し,努力することが必要です。
興味本位や個人的な関心に流されやすい分野ですが,臨床的な視点と,クールな探究心を期待します。また,面倒くさがらずに作業に向かう姿勢を歓迎します。特に,見学日程およびグループでの研究のために,自身の予定を調整する覚悟と,前向きに取り組む意欲を期待します。
回 | 授業内容 |
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第1回 | イントロダクション。自己紹介(関心のあるテーマ) |
第2回 | 3年生:先行研究調査の開始。4年生:研究体験・研究結果発表。 |
第3回 | MELIC ガイダンス |
第4回 | 3年生:先行研究調査報告。4年生:コメント・助言 |
第5回 | 3年生:班編成。 |
第6回 | 研究の進め方についてのガイダンス ① |
第7回 | 研究計画について,班ごとの準備と検討 ① |
第8回 | 研究計画について,班ごとの準備と検討 ② |
第9回 | 第1回 中間発表 |
第10回 | 研究の進め方についてのガイダンス ② |
第11回 | 研究計画について,班ごとの準備と検討 ③ |
第12回 | 研究計画について,班ごとの準備と検討 ④ |
第13回 | 家庭裁判所見学の準備 ① (LMS オンデマンド) |
第14回 | 第2回 中間発表,家庭裁判所見学の準備 ② |
第15回 | 春期のまとめ |