日本史籍講読5-Ⅲ
担当者宮川 麻紀教員紹介
単位・開講先選択必修  2単位 [史学科]
科目ナンバリングJPH-409

授業の概要(ねらい)

本講義では、日本古代史の史料を読解できるようになるため、まずはその前提となる漢文法を学ぶ。その上で、奈良時代の歴史書『続日本紀』をテキストとして精読していく。受講者は順番に発表者となり、『続日本紀』の書き下し文と現代語訳、語句・人物説明を書いたプリントを作り、発表する。 また、その解釈や背景にある歴史的事項について、発表者以外も含めて全員で討議する。なお、『続日本紀』以外の様々な飛鳥・奈良・平安時代の史料も紹介し、その場で輪読することがある。

授業の到達目標

①古代史料の読解力を習得する。
②日本古代史について幅広い知識を会得する。
③辞書や参考文献を用いて、自身の力で調べることができるようになる。

成績評価の方法および基準

(1)書き下し文・現代語訳・語句および人物説明の発表がきちんとできているか 40%
(2)史料の読解に関する小テスト3回 60%

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書新訂増補国史大系『続日本紀』黒板勝美吉川弘文館
参考文献新日本古典文学大系『続日本紀』青木和夫ら岩波書店

準備学修の内容

・発表者はあらかじめ、『続日本紀』の書き下し文と現代語訳、語句・人物説明を記したプリントを作る。
・分からない漢字や熟語は『大漢和辞典』や『日本国語大事典』で、歴史用語の意味や意義は『国史大辞典』で調べておく。
・テストに備えて、ノートを見直し復習する。

その他履修上の注意事項

日本古代史の基本的な知識は、『日本の時代史』や『大学でまなぶ日本の歴史』(いずれも吉川弘文館)などの通史の本から習得しておいてほしい。

授業内容

授業内容
第1回オリエンテーション
・『続日本紀』についての解説
・授業の進め方や評価方法の説明
・『日本の時代史』『大学でまなぶ日本の歴史』から課題を出す
第2回漢文の読み方の実践と日本古代史の知識習得
・課題の発表
・漢文の読み方の基本的な事項について、発問と解説
・実際に『続日本紀』を読む
第3回続日本紀の発表①
・漢文の読解、奈良時代史の習得
第4回続日本紀の発表②[オンライン]
・漢文の読解、奈良時代史の習得
第5回続日本紀の発表③
・漢文の読解、奈良時代史の習得
第6回続日本紀の発表④
・漢文の読解、奈良時代史の習得
第7回小テスト(1) 発表①〜④の内容
『出雲国風土記』の輪読
第8回続日本紀の発表⑤
・漢文の読解、奈良時代史の習得
第9回続日本紀の発表⑥
・漢文の読解、奈良時代史の習得
第10回続日本紀の発表⑦
・漢文の読解、奈良時代史の習得
第11回小テスト(2) 発表⑤〜⑦の内容
『律令』の輪読
第12回続日本紀の発表⑧
・漢文の読解、奈良時代史の習得
第13回続日本紀の発表⑨
・漢文の読解、奈良時代史の習得
第14回続日本紀の発表⑩
・漢文の読解、奈良時代史の習得
第15回小テスト(3) 発表⑧〜⑩の内容
『類聚三代格』の輪読