日本文化研究(日常生活史)Ⅱ
担当者髙久  舞教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [日本文化学科]
科目ナンバリングCUA-202

授業の概要(ねらい)

この授業では、年中行事を通じて「日本文化」の多様な側面に関する基礎的知識を習得した上で、文化伝統の継承と発展に寄与できるための専門的知識を有し、多方面でそれを生かすことができるようになることをねらいとする。

民間に伝わる「しきたり」とか「ならわし」などとも呼んでいる日本文化がある。これらの「しきたり」「ならわし」の中で、受講生たちが日々生活する中で自然と行なっている年中行事について具体的に講義し、民俗学の基礎知識と研究法を理解する。
後期では、秋から冬の行事を具体的に講義する。特に後期では、実際に行われている年中行事(八王子市守神社の酉の市)を見学し、アクティブラーニングを通して知識を深める。
学期末には、後期の授業で扱った年中行事のうち一つ選び、自分の家の年中行事についてフィールドワーク(家族から聞き取り調査)を行ない、多方面でそれを活かすことができるようにする。

授業の到達目標

①民俗学の研究対象と研究資料について説明できる(知識・理解)
②日本の年中行事の内容や意味について、民俗学的な観点に基づき、自らの意見を述べることができる(思考・判断)
③現在実施されている年中行事について関心を持ち、自ら調べ、考える態度を持つ(関心・意欲・態度)
④自分の家の年中行事について調べ、まとめることができる(技能・表現)

成績評価の方法および基準

(1)小テスト(到達目標①)       10%
(2)リアクションペーパー(到達目標②) 30%
(3)小レポート(到達目標③)      20%
(2)学期末レポート(到達目標②③)   40%

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献講座日本の民俗学6 時間の民俗赤田光男、香月洋一郎、小松和彦、野本寛一、福田アジオ編雄山閣出版
参考文献暮らしと年中行事宮田登吉川弘文館
参考文献日本の歳時伝承小川直之角川ソフィア文庫

準備学修の内容

以下のような準備学習課題を課します。
・参考文献を通読し、授業内容の理解を深める。
・自分が経験している年中行事について、調べてみる。
・両親や祖父母が経験した年中行事について聞き取り、まとめる。

その他履修上の注意事項

9月から2月に行われている年中行事についてメディアやネットでも積極的に情報を集める。とくに、自分の家の年中行事、地域の年中行事について関心を持ち、自らの体験と授業内容を引きつけることで理解度を深める。

授業内容

授業内容
第1回民俗学とはー伝承文化を学ぶ視点
第2回民俗学の視覚資料
第3回日本の年中行事の構造 
第4回秋の年中行事①—十五夜(月見)
第5回秋の年中行事②—菊の節供(重陽節供)
第6回現代の年中行事—渋谷のハロウィンー
第7回秋の年中行事③—神無月
第8回秋の年中行事④収穫祭りのいろいろ
第9回冬の年中行事①—冬至
第10回冬の年中行事②—年末年始I
第11回冬の年中行事③—年末年始II
第12回冬の年中行事④—年末年始Ⅲ
第13回冬の年中行事⑤—小正月行事 
第14回冬の年中行事⑥—節分
第15回【オンライン 11月4日〜11月24日】
酉の市見学と小レポート提出