担当者 | 李 旉昕 | |
---|---|---|
単位・開講先 | 選択 2単位 [社会学科] | |
科目ナンバリング | SOC-320 |
現代社会において科学と技術が進歩・発展するとともに,一人一人の安全・安心な生活が保障されている。一方,たとえば「想定外」の自然災害・人為災害が急激に増え,そして環境,情報,医療などさまざまな分野において,「想定外」の出来事が,社会に不安や影響を与えている。住民主体の行動や判断が求められると同時に,行政・専門家への不信感が増えつつある。専門家/非専門家,行政/住民などの二項対立の構図が突破できない。本授業は,二項対立の図式を克服し,リスクコミュニケーション論をふまえ,国内外の地域における社会問題を解決する事例を紹介する。具体的には,東日本大震災,それ以降の災害,新型コロナウイルスも含めて,住民主体の取り組みを紹介し,考察していく。そして,グループワークの形で,受講生同士で議論する。
(1)リスクコミュニケーションやリスク社会に関する理論を習得することで,現代社会におけるリスクの事象に対する考察を深める。
(2)リスクに関する課題を理解し,その解決方法を提案できる能力を身に付ける。
(1)小レポート40% :小レポートの形でワークシートを書いてもらう講義がある。記載内容に応じて加点していく。
(2)期末レポート 60%: 講義内容の理解を問う論述を課す。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
---|---|---|---|
教科書 | |||
参考文献 | トランス・サイエンスの時代―科学技術と社会をつなぐ | 小林 傳司 | NTT出版 |
参考文献 | 防災ゲームで学ぶリスク・コミュニケーション―クロスロードへの招待 | 矢守 克也・網代 剛・吉川 肇子 | ナカニシヤ出版 |
参考文献 | クロスロード・ネクスト―続:ゲームで学ぶリスク・コミュニケーション | 吉川 肇子・杉浦 淳吉・矢守 克也 | ナカニシヤ出版 |
授業計画に関するトピックについて関心を持ち,授業に紹介される事象に対して考察を深めること。
・授業計画は,受講生の関心や社会情勢によって変更する場合がある。
・授業中に質問や議論など積極的な授業参加を期待する。
・教員の授業進行および他者の学習を妨害する行為があれば,教室から退出を命じることがあるので注意すること。
回 | 授業内容 |
---|---|
第1回 | ガイダンス |
第2回 | リスクコミュニケーションとは何か |
第3回 | 地域の視点からみるコミュニケーション政策①日本の現状と課題 |
第4回 | 地域の視点からみるコミュニケーション政策②海外の現状と課題 |
第5回 | リスクコミュニケーションの実践①防災ゲームの体験 |
第6回 | リスクコミュニケーションの実践②防災ゲームをつくる |
第7回 | リスクコミュニケーションの実践③防災ゲームを共有する |
第8回 | リスクから考える―自然災害と新型コロナウイルス |
第9回 | 中間まとめ(オンラインオンデマンド形式) |
第10回 | コミュニケーションから考える―災害寄付の行動と意味 |
第11回 | コミュニケーションから考える―震災復興とコミュニティづくり |
第12回 | コミュニケーションから考える―住民主体と地域防災 |
第13回 | 映像からリスク社会をみる |
第14回 | 映像からリスク社会を議論する |
第15回 | 総まとめ(オンラインオンデマンド形式) |