文化遺産Ⅱ
担当者山内 和也教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [総合基礎科目]
科目ナンバリングCAS-102

授業の概要(ねらい)

文化遺産は、私たちの祖先が生み出し、現在まで伝えてきた貴重な遺産です。しかしながら、ユネスコ世界遺産を含め、さまざまな理由から、多くの文化遺産が破壊や消滅の危機にさらされています。2003年のバーミヤーン遺跡の大仏の爆破に端を発し、現在でもイラクやシリアで遺跡の破壊が行われています。その現状はどうなのか、護るために何が行われているのかを理解するとともに、どうすれば貴重な文化遺産を未来に伝えていくことができるのかを、バーミヤーン遺跡を具体的な事例として取り上げ、一緒に考えていきます。また、文化遺産保護の現場に立つ専門家を外部講師として招へいし、文化遺産保護のために何ができるかを考えます。

授業の到達目標

文化遺産の破壊の現状とその背景、その保護に関する取り組むや活動を理解すること、そしてそれを将来に伝えていくためには何をすべきかを考えるための知識や情報を得ること。

成績評価の方法および基準

 学期末試験30%(授業内試験)、課題レポート30%(2回)、確認テスト40%(LMSで実施)

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書なし
参考文献なし

準備学修の内容

授業内で紹介する参考図書を読み、課題レポートをまとめること。また、文化遺産の保護や破壊に関するニュースに積極的な関心を寄せ、その背景や課題について興味を持つこと。

その他履修上の注意事項

イラクやシリアでは文化遺産が毎日のように破壊されました。それをたんなる蛮行や悲惨な出来事としてとらえるだけでなく、その背景や目的はいったい何であるのかを考える姿勢が望まれます。また、文化遺産の破壊は決して遠い世界のものではなく、自分たちの身近に存在するものであることを考えてみてほしいと思います。

授業内容

授業内容
第1回<オリエンテーション>
自己紹介、授業目的、授業方法、成績評価、危機にある文化遺産
第2回人はなぜ本を焼くのか1
第3回人はなぜ本を焼くのか2(オンライン)
第4回紛争による文化遺産の破壊を知る
第5回 世界遺産バーミヤーンはなぜ破壊されたのか
第6回 偶像崇拝の禁止とバーミヤーン仏教壁画の破壊
第7回バーミヤーン遺跡の保護への取り組みを学ぶ1
第8回バーミヤーン遺跡の保護への取り組みを学ぶ2
第9回 バーミヤーン遺跡の保護への取り組みを学ぶ3
第10回武力紛争にさらされる文化遺産とその保護への取り組みを知る
第11回 バーミヤーンの文化遺産保護をめぐる諸問題
第12回バーミヤーン大仏の再建を考える1
第13回バーミヤーン大仏の再建を考える2
第14回文化遺産の復元をめぐる課題を学ぶ(外部講師)
第15回<まとめ-文化遺産とは何か->
学期末試験