担当者 | 原田 亜希子教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択必修 2単位 [史学科] | |
科目ナンバリング | HEA-210 |
この授業では、イタリア・ルネサンス期の政治思想家マキアヴェッリの『君主論』を題材に、マキアヴェッリという人物や彼の思想形成のもととなった当時の社会状況を明らかにしたうえで、その原典に触れることで、テキストの内容を正確に理解すると同時に、当時の歴史的背景の中で史料を考察していく力をみにつけていきます。
授業は演習形式にて行います。受講生は毎回必ずその回に講読するテキストの該当箇所を事前に読み、内容をよく理解したうえで授業に臨んでください。受講生は一人につき1~2回以上の発表を担当してもらいます。事前に割り振られた報告担当者は、講読するテキストの該当箇所を要約し、論点を整理して自分なりの解釈を発表します。報告者の発表をもとに受講生と教員とで全体討論を行う形で授業を進めていきます。
テキストを正確に読み解き、その内容を適切に要約することができるようになる
多様な情報を論点を絞って整理し、自分なりの解釈を他者に説明することができるようになる
報告担当者としての発表 40%
全体討論への積極的な参加 60%
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 『マキアヴェッリと君主論』 | 佐々木毅 | 講談社学術文庫 |
参考文献 | 『マキャヴェッリ:激動の転換期を生きぬく』 | 北田葉子 | 山川出版社 |
受講生は自分が担当報告者ではない回でも、必ず講読テキストの該当箇所を事前に読み、内容をよく理解しておいてください。
報告担当者の発表においてはレジュメを作成し、テキストの内容を正確に要約すると同時に、自分なりの論点を整理した分かり安い発表を心がけてください。
自分が担当する発表の準備をきちんと行うことはもちろんの事、担当報告者ではない回でも、全体討論の場で積極的に質問や発言をすることを求めます。
回 | 授業内容 |
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第1回 | ガイダンス:授業の方法、担当報告者の割り振り、発表の仕方やレジュメの作り方の説明 |
第2回 | 第1部第1章「ルネサンス期イタリアとフィレンツェ」を読む 担当者による発表と全体討論 |
第3回 | 第1部第2章「生誕から書記官就任まで」を読む 担当者による発表と全体討論 |
第4回 | 第1部第3章「フィレンツェ政庁書記官マキアヴェッリ」を読む 担当者による発表と全体討論 |
第5回 | 第1部第4章「隠遁と文筆活動」を読む 担当者による発表と全体討論 |
第6回 | 第1部第5章「晩年のマキアヴェッリ」を読む 担当者による発表と全体討論 |
第7回 | 前半のまとめと『君主論』の構成に関して (LMSによるオンデマンド形式) |
第8回 | 第2部第1章~第5章:統治形態の分類について読む 担当者による発表と全体討論 |
第9回 | 第2部第6章~第9章:君主の権力の獲得方法について読む 担当者による発表と全体討論 |
第10回 | 第2部第10章~第15章:マキアヴェッリの軍隊論について読む 担当者による発表と全体討論 |
第11回 | 第2部第16章~第18章:君主の持つべき徳について読む 担当者による発表と全体討論 |
第12回 | 第2部第19章~第21章:君主のふるまい方について読む 担当者による発表と全体討論 |
第13回 | 第2部第22章~第26章:マキアヴェッリの考えるイタリアの進むべき道について読む 担当者による発表と全体討論 |
第14回 | マキアヴェッリ後のイタリアと後世への影響を考える |
第15回 | 全体討論:マキアヴェッリとマキャヴェリズムをどう捉えるか |